2008年09月03日

小島嶼国から世界へのエスオーエス

 AVAAZ.orgの新たなオンライン署名キャンペーンがメールで送られてきました。これから1週間ほどの緊急ものだそうです。

http://www.avaaz.org/en/sos_small_islands/?cl=123281217&v=2098
へアクセスして、署名をしてください。(すでに以前したことがある人は、電子メールアドレスを入力するだけです。)

 危機を訴えるYoutubeの映像(英文)
</param></param>


 以下、HPの依頼文と署名本文を仮訳しておきます。

Small Islands to World: S.O.S.
小島嶼国から世界へのエスオーエス続きを読む
posted by おぐおぐ at 23:52| 運動論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月02日

政治:コメント部屋その2

・突如辞任した福田首相。
 福田首相は実はゾンビ政治家だった、ということでしょうか。
 前の安倍首相も前の参院選の敗北で命脈が断たれていたことに何ヶ月か気がつかずに突然辞任したわけですが。

 政治家もゾンビ政治家がウヨウヨだし、企業もゾンビ企業が山積み、「第三次石油ショックをおれがどうにかしてやろう」という政治家もいないとなると、そのうちバタバタと倒産が続いて日本のCO2排出削減だけは次第に達成されていくのかも、ですね。
 これぞ、いわゆる見えざる神の手の働きなんでしょうか?>新自由主義経済学派のみなさま

福田首相のキレ土産
</param></param>
つづく続きを読む
posted by おぐおぐ at 13:07| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年09月01日

温暖化いろいろ08年8月のアクセスランキング

 JanJanブログのアクセス数解析機能を使って、8月の1ヶ月間の人気がある記事を10件紹介しておきます。
8月に入って(洞爺湖G8サミットが終わって)アクセスは激減する中、相変わらず温暖化懐疑派・否定論が注目を集めています。

2008年08月HTMLごとアクセス数一覧
順位 HTML タイトル アクセス数
1 INDEX 8261
2 「地球温暖化詐欺」はどっちでしょう 780
3 カテゴリー:温暖化懐疑派・否定論 545
4 「温室効果は熱力学第二法則に反するトンデモ論」説 537
5 CO2の温室効果は飽和する? 431
6 「地球温暖化のエセ科学について」in田中宇の国際ニュース解説、について 429
7 温暖化を描いた映画「デイアフタートゥモロー」 326
8 ニュース短信その15 317
9 討論会の感想 304
10 北極の海氷の減少は「オゾンホール発見」物語のようなものか? 298続きを読む
posted by おぐおぐ at 13:18| その他 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月30日

「脱温暖化2050プロジェクト」の検討結果をみてみましょう

 ジョージ・モンビオの「地球を冷ませ」ほど文学的にこなれてはいないだろうとは思いますが、日本の環境省の研究所他のチームが、表題の研究を行って、2050年に1990年比70%削減は可能だ、という提案を出していました。
(アニメ『隣のトトロ』にあったような)サツキとメイの社会に向かうのか、それとも高度技術開発優先の社会を突き詰めるのか、(どちらも同じマイナス70%は可能だということも示しながら)問いを投げかけていたと言う点で、意義が大きな研究だったと思います。

そのプロジェクトで、今年の5月に発表していた、「〜低炭素社会に向けた12の方策〜」という研究は、いわばセクター別クロスセクトラルアプローチで、ある種の対策がどんな部門にかかわりがあり、どれだけの削減が可能か、を示したものになっています。
 地球温暖化対策は総力戦であること、それにも関わらず対策が可能である各分野で対策を始めようという計画が進んでいないことを、このマトリックスは示しているのだと思います。

 複雑なことを単純に進める手はありません。あらゆる分野でまずは対策を進めるという意思決定を行うことが重要ですし、そのためにはお上にお任せの観客民主主義ではだめ、だということをこれらの項目が示しているのだと思います。

(原油高騰への緊急総合対策と言うのが昨日できましたが、お上にお任せしていちゃあ、どうしようもない、ということを明らかにした対策なのだと思います。)続きを読む
posted by おぐおぐ at 19:11| 温暖化の政治学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月28日

今はもう秋?のゲリラ豪雨が降っているそうですが

 すみませんが、テレビの映像で見て大変だなあとひとごとで思うだけでして、集中豪雨については実感がありません。

後日記:気象庁の報道発表より
「平成20年8月末豪雨について」
で詳細が報告されています。記録的なものでした。


 愛媛・松山では、ここ数日ようやく連続熱帯夜も過ぎ、夜間窓を開けていると明け方には寒いと感じるようにはなりました。
が、石手川ダムが渇水で貯水率50%を切り、取水制限を二次に強化したという状態で、時たまの雨もやっと庭木が枯れない程度のものです。
もっと雨がちゃんと降ってくれないものかなあー。


 ショックなのは、韓国では梅雨の予報を止めてしまうことにしたという話です。
ブログ『しなやかな技術研究会』
韓国では”梅雨”がなくなった
http://greenpost.way-nifty.com/sinaken/2008/08/post_ab4d.html
 確かに、梅雨明けの後も集中豪雨が多く、梅雨入り直後もしとしと雨というよりも夏の集中豪雨と同じ「降ればどしゃ降り」状態ですから、区別して予報する意味がないという考え方ももっともです。
 韓国の緯度といえば、東日本と同じくらいですから、あちらでもひどい集中豪雨が梅雨そのものよりも相対的に重要になっていることの現われでしょう。

IPCCは第4次報告書の中では、続きを読む
posted by おぐおぐ at 22:39| 異常気象 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月10日

北極の海氷の減少は「オゾンホール発見」物語のようなものか?

 グラフは、全米雪氷データセンターのページより
(8/26、8/30、9/15、10/7に最新版に差し替え。)
ティッピングポイントの一つとして指摘されている北極の海氷の減少ですが、今年もひどいもののようです。

Observer誌:Meltdown in the Arctic is speeding up
Scientists warn that the North Pole could be free of ice in just five years' time instead of 60
http://www.guardian.co.uk/environment/2008/aug/10/climatechange.arctic
”'It is a neck-and-neck race between 2007 and this year over the issue of ice loss,' said Mark Serreze, of the US National Snow and Ice Data Centre in Boulder, Colorado. 'We thought Arctic ice cover might recover after last year's unprecedented melting - and indeed the picture didn't look too bad last month. Cover was significantly below normal, but at least it was up on last year.

'But the Beaufort Sea storms triggered steep ice losses and it now looks as if it will be a very close call indeed whether 2007 or 2008 is the worst year on record for ice cover over the Arctic. We will only find out when the cover reaches its minimum in mid-September.'”
 ここ一週間で?北極の海氷の溶け方が加速しているとのことで、2007年よりも面積が小さくなるかもしれない、という報告になっています。
 実際には面積は一番小さくなるのは9月半ばのことですので、今年についてはまだ途中経過の状態です。

8/30記:
今年の北極の海氷は2005年の面積を抜いて、2007年に次ぐ小さな海氷になったそうです。史上最低面積は更新できなさそうですが、それでも続いての変化となりました。


 拙ブログではこれまでいろいろ記事にしていました。
北極圏の温暖化4題噺
http://sgw1.seesaa.net/article/127880073.html
北極の海氷の減少
http://sgw1.seesaa.net/article/127880141.html
続・北極の海氷の減少
http://sgw1.seesaa.net/article/127880405.html
「もうカナリアは死んでしまった、炭坑から逃げ出すときだ」
http://sgw1.seesaa.net/article/127880465.html

 さて、昨年のJAXAの発表の中ではこちら、
「北極海での海氷面積が観測史上最小に
今後さらに予測モデルを大幅に上回る減少の見込み」
http://www.jaxa.jp/press/2007/08/20070816_arctic_j.html
 の中から、
−−−
 この海氷の減少は、IPCC第4次報告書で予測されている北極海での海氷の減少を大幅に上回るもので、このような観測と予測の大きな差は、予測モデルでは北極海で起こっている現象が十分に表現されていないことの現れであると考えられます。・・・
 このままのペースで減少が続けば、IPCCの予測を大幅に上回り、2040-2050年の予測値に達する可能性があることが判明しました。・・・
−−−
 となっています。

一方、以前の記事
「北極海海氷減少と北極振動が相互に影響しあっていることを発見」
http://www.jaxa.jp/press/nasda/2001/arctic_010330_j.html
 の文章を読んでみると、
−−−−
背景

 従来、北極海の海氷面積の減少は、炭酸ガス増加による地球温暖化にともない北極圏の気温が上昇し、いったん海氷が減少すると、夏に太陽放射を吸収して海水温度が上昇することで、さらに海氷が減少するというのが定説であった(図1)。

成果および考察

 池田プログラムディレクター等は、ボックスモデル(図2)を用いてシミュレーション計算を行った結果、強い極渦と海氷の減少(あるいは逆に弱い極渦と海氷の増加)の間で相互に影響しあい、海氷が増減しながら減少していく中で、極渦が北極振動しながら強化していくことを発見しました(図3、図4)。
 北極振動が北日本の寒暖に大きな影響を与えていることは従来から知られており、その周期性と将来の状態を予測できれば我が国の国民生活に大変役立つことが期待されるところであり、地球規模環境変化の理解とも合わせて、北極圏における大気モデル、海氷・海洋モデルによる地球変動予測の研究を引き続き進めていくことが極めて重要と考えられます。

今後の研究課題

 海氷が薄くなると極渦・海氷・表層水(大西洋水)の間に正のフィードバックがはたらき、北極海海氷が極端に減少し、それにともない極渦が強化する可能性が示唆されました。この正のフィードバックで重要になるのが海氷面積の減少に対する極渦強化率であり、これをさらに正確に見積もる大気モデル研究が必要と考えられます。また、同時に北極海から大西洋に流出する海流の流量をモニターすることが必要です。海氷面積と移動速度については人工衛星による観測が可能ですが、海流流量については現場での観測を実施することが必要となります。
−−−−
 と、いうことで、定説で主張されていたのは「氷−アルベド」フィードバックですが、一方、JAXAの研究者らが主張している新たなメカニズムとは、勝手に名づければ、「海氷減少−北極振動」フィードバックという正のフィードバックがあるという主張です。

 従来の定説に「追加して」正のフィードバックを新たに提案することで、現在の異常な観測値(温暖化の激化)を説明するという趣旨の発表がされていたと言ってよいでしょう。

後日記:
島田浩ニのページ
http://www2.kaiyodai.ac.jp/~koji/
に別の研究成果があります。
2008年春季 気象学会シンポジウム要旨(北極海のカタストロフ的な変化)
http://www2.kaiyodai.ac.jp/~koji/1.pdf
を読むと、相当複雑な各種要因が組み合わさったもののようです。やっぱり深い科学者同士の議論があって、次第にコンセンサスが形成されていくというものでしょう。

コメント:
 ここから先は勝手な思い込みですが。

 オゾン層破壊の研究でもこのような科学者による予測以上の激化という現象はありました。ほかならぬ南極の春先のオゾンホールの発生です。
 南極の極渦崩壊による春先の微粒子上での固体化学反応によって後付けでこのオゾンホールについての説明は付きましたが、そのことが人為的なCFCの放出によるオゾン層破壊という仮説を覆すものにはなりませんでした。

 この「オゾンホール発見」に匹敵するサプライズが、温暖化についての、早い予測では2013年に夏の北極から海氷が消えるかもしれない、という北極の温暖化問題なのだろうと思います。

 果たして、この物語が、オゾン層破壊問題に関するモントリオール議定書の修正版と同じ政治的な新たな合意をもたらすことになるのかどうかは分かりませんが。
 モントリオール議定書の修正版はたまたま「コペンハーゲン修正(Amendment)」と呼ばれていましたっけ。
 京都議定書&ポストキョウトについても来年末の、COP15(コペンハーゲン)での合意内容が注目されることになります。
posted by おぐおぐ at 18:45| 温暖化の科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年08月02日

コメント欄より:沈思黙考さんとのやり取り

(一つ前の記事、「CO2の温室効果は飽和する?」
の続きとしてお読みください。量が多すぎて、記事の更新が出来なくなりましたので、別記事として独立させておきます。)

 以下に、沈思黙考さんとの以前のコメント欄でのやり取りを保存します。

●Posted by 沈思黙考 at 2008-07-28 04:30:29
はじめまして。
私は、懐疑論(温暖化の原因=分からない・・・
少なくとも人為的に排出されたCO2だとは考えられない)に
コミットしている者ですが、私とは異なるSGWさんの見解を伺ってみたくて投稿いたしました。

> 真空の宇宙空間に向かって熱を逃がすメカニズムは
> 放射以外にはありません。
「地球からの熱放射」・・・SGWさんご指摘の
http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/d/dd/Atmospheric_Transmission_JA.png
> 真空の宇宙空間に向かって熱を逃がすメカニズム
は、いわゆる「大気の窓」を通じてであって、

 (SGW:後だしジャンケンの解説をさせてもらえれば、この引用されているグラフの右側の青い地球放射の成分は、地表面の固体液体から「大気の窓」を通じて直接宇宙空間に逃げ出している成分だけしか表示していません。総合的な熱のやり取りを示した下のグラフの中では40と、ほんの一部です。一方、温室効果ガスの寄与は、Emitted by Atmosphere=165です。)
0dim.png


http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E6%B0%97%E3%81%AE%E7%AA%93
温室効果ガスの吸収帯とは違いますよね。
帯域が違うということは、温室効果ガスによる放射そのものは、
大気圏を循環しているだけで、宇宙へは、ほぼ漏れ出していないと見なせませんか?
「大気の窓」を通じた放射=黒体輻射
が「地球からの熱放射」であって、温室効果ガスによる放射は
> 真空の宇宙空間に向かって熱を逃がすメカニズム
"そのもの" としては、無視できる程度なのではないでしょうか?

私が申しているのは、
> 一旦吸収されて分子の運動に変わったエネルギーは、
> 再びCO2の励起スペクトルの窓からふく射の形で
> 逃げ出す以外に逃げ場はないんだ
というご意見は、間違っているのではないか? ということです。
> 一旦吸収されて分子の運動に変わったエネルギーは、
> CO2の励起スペクトルの窓
ではなく、「黒体輻射」の形で「大気の窓」を通じて、
宇宙に逃げ出すのではないか? ということです。

繰り返しますと、各種熱運動に変換されたエネルギーが「黒体輻射」として、「大気の窓」を通じて宇宙に放射される・・・というのが、私の「地球からの熱放射」に対する見解です。
温室効果ガスによる放射は、概ね、自由エネルギーのより小さい熱運動のエネルギーに変換されることになる訳ですが、
CO2の濃度 << 水蒸気の濃度
を勘案すると、「黒体輻射」へのチャンネルの1つとしての
CO2の役割は小さいと考えている次第です。

●Posted by SGW at 2008-07-28 09:37:07
沈思黙考さん、どうもです。

 「黒体」というのは、科学者が想定した仮想的な物体でして、考慮すべき赤外波長領域のあらゆる波長に渡って、単色ふく射率(=単色吸収率)が1となっている「モデル」物質です。

 ということで、
>各種熱運動に変換されたエネルギーが「黒体輻射」として、
>「大気の窓」を通じて宇宙に放射される・・・というのが、
>私の「地球からの熱放射」に対する見解です。
 という誰かが書いた文書にあるような「黒体ふく射をする物質」が現実に存在しているわけではありません。

 黒体ふく射の何十%程度の(全波長に渡って積分させた)総合ふく射率をもつのが、個別の気体分子であったり、雲を構成する氷の固体があったり、地表の水の表面があったりで、それらからのすべてごっちゃに合わせた、波長によって強度がまちまちな(赤外)光が上下両方向に飛び交っているわけです。

 「大気の窓」というのは、その中で特に水分子の特性に応じてできている吸収の少ない波長領域です。
地表面の固体液体から上向きに放射される赤外線はこの波長では宇宙空間まで届きやすいという特徴はあります。

 んで、そのいわゆる「大気の窓」を効果的に塞いでしまうということで、微量な温室効果ガスの増加による影響が大きいということが言われています。この範疇に入る温室効果ガスは、フロンガス、代替フロンガスなどでして、CO2の温室効果の2万倍といった大きなGWPをもっている大きな要因が、これらのガスの吸収率が高い波長が「大気の窓」の波長と重なっているという問題です。
CO2についても15ミクロン当たりでこの大気の窓に重なっています。(このへんですでに暑さボケしていますね。)

「分光吸収スペクトル」について
 いろんな化学物質の分光ふく射スペクトルを調べた文献を探してみてください。でもそのようなデータはどこにもありません。分光吸収スペクトルと全く同じものだからです。
 単色ふく射率=単色吸収率という関係にあります。
 この記事の本文の下側に、大気による分光吸収スペクトルの図を添付しておきます。
地表での分光吸収スペクトルと高度11kmでの分光吸収スペクトルが違うのは、各温室効果ガス成分(特に水蒸気)の濃度が違うからですね。
 さて、大気の窓以外の波長の赤外光は結局どこから宇宙空間に出て行っているのでしょう?

●Posted by 沈思黙考 at 2008-07-28 22:34:21
SGWさん、ご返事読ませていただきました。
突然の問いかけにもかかわらず、速やかに応答してくださり、感謝する次第です。いま少し、お相手ください。

> 「黒体ふく射をする物質」が現実に存在しているわけではありません。
私は、ご指摘の件は了解した上で、
CO2を重視することに疑問をもつ観点から、
黒体近似で記述できるスペクトル成分(大気の窓)について
言及したつもりなんですが、どこかおかしな点がありましたか?

> 微量な温室効果ガスの増加による影響が大きい
私はこの点・・・地球温暖化を有意に促すほどの効果を水蒸気以外の温室効果ガスに求めるのはおかしいと考えています。

> CO2についても15ミクロン当たりでこの大気の窓に重なっています。
重なっていないとまでは申しませんが、無視できる程度ではないでしょうか?

> 単色ふく射率=単色吸収率
アインシュタインのB係数(誘導放出係数=吸収係数)のことですよね?
アインシュタインのA係数(自然放出係数)まで考慮すると違うんじゃないですか?

私は、
> 一旦吸収されて分子の運動に変わったエネルギーは、
> 再びCO2の励起スペクトルの窓からふく射の形で
> 逃げ出す以外に逃げ場はないんだ
というご意見(・・・以外に逃げ場はない)に、温室効果ガスの吸収帯域以外の主たる逃げ場として、大気の窓がある旨を述べた訳です。
温室効果ガスの吸収帯以外の主たる逃げ場があるのか?ないのか? についての検討であれば噛み合うのですが、
> 大気の窓以外の波長の赤外光は
> 結局どこから宇宙空間に出て行っているのでしょう?
という問いかけは、論点がずれてませんんか?

●Posted by SGW at 2008-07-29 14:39:24
沈思黙考さん

>黒体近似で記述できるスペクトル成分(大気の窓)について
>言及したつもりなんですが、どこかおかしな点がありましたか?

 一般的には、地表温度の黒体近似としては記述できない、欠けているスペクトル成分の波長帯「が」大気の窓と呼ばれています。すんません、後で将棋のマッタをかけさせていただきました。用語の使い方がどこかへんです。

>> 微量な温室効果ガスの増加による影響が大きい
>私はこの点・・・地球温暖化を有意に促すほどの効果を
>水蒸気以外の温室効果ガスに求めるのはおかしいと考えて>います。

 大気の窓とは、実際には水蒸気がカバーしていない、欠けているスペクトル成分のことなんですが。

 実績として、グラフのデータを見ていただければ分かるように、高度11kmにおける吸収の主体?は水蒸気以外の分子です。この層でのこれらの吸収率が1に近い波長での吸収とふく射には、これらの固有のスペクトルを持つ分子だけが関与しています。
 水蒸気はこの高度(対流圏上端)には実質上存在していません(分圧が非常に低い)から影響を及ぼしていませんが、他の温室効果ガス分子は存在して、分光特性として現れているわけです。

>> CO2についても15ミクロン当たりでこの大気の窓に重
>なっています。
>重なっていないとまでは申しませんが、
>無視できる程度ではないでしょうか?

 上に書いたように高度によって寄与の度合いは変わります。

>> 単色ふく射率=単色吸収率
>アインシュタインのB係数(誘導放出係数=吸収係数)の
>
ことですよね?

 アインシュタインの係数については寡聞にして知りませんが、光は波長で決まるエネルギーを持っていることから、キルヒホッフの法則においてエネルギーバランスが整合性のある式としてなりたつためには、すべての波長にわたって、単色ふく射率=単色吸収率となっているわけです。
 そうでなければ、まさに熱力学の法則が間違っていたことになり、熱を溜め込むブラックボックスができる、パラドックスが生じます。

つづく続きを読む
posted by おぐおぐ at 02:00| 温暖化懐疑派・否定論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

CO2の温室効果は飽和する?

(以前の「温室効果」関連の記事は
「CO2はすでに飽和説&水蒸気が主要因説への解説がでています」
「水蒸気の方が温室効果が大きい?ならば対策を講じなくては」
「光・熱ふく射のエントロピー理論について」
「「温室効果は熱力学第二法則に反するトンデモ論」説」 です。)

 これは「温室効果は熱力学第二法則に反するトンデモ論」のコメント欄での沈思黙考さんとのやり取り(別記事に添付)に応えるべくまとめたものです。

 「大気の窓」という概念はつまづきの石になっているのかもしれないな、と思いました。これは現在の温室効果ガス組成の構成によって成立している(地表だけの)局所的な概念です。
この大気の窓以外の、温室効果ガスの吸収帯域においても、ふく射熱伝達は行われています。

 すべての赤外ふく射帯域で平均して、大気の光学厚さは3程度、つまり、地表から放射された赤外線は3回程度の放射と吸収を繰り返して宇宙空間へ逃げ出す程度の透過率だと言われていたかと思います。
これが特に大気の窓の帯域では、(ベースラインの状態では)光学厚さは1以下となっていますが、CO2以外のフロンなど微量温室効果ガスはその大気の窓の帯域に吸収スペクトルを持つため微量な増加でも光学厚さが増加する=透過率が下がる変化が起こるわけです。

 ですが(ニンバスデータなど)人工衛星から地球表面を観測したふく射スペクトルから分かるように、さまざまな波長帯ごとに(黒体と想定した場合の温度の)異なる赤外ふく射が、大気の窓以外の波長帯からも放射されています。

 では大気中のCO2濃度の増加によって、このニンバスデータスペクトルの何がベースラインと比べて変わるか、を考えて見ましょう。

 特にCO2の吸収=ふく射スペクトル15ミクロンあたりのくぼみを見てみれば、特定の(黒体温度(220K=-53℃))をもっています。
 大気中CO2濃度の増加によって、より大気の外側(上側)の、より気圧が低い空間でのCO2濃度も比例して増加します。このことにより、CO2のこの波長での光学厚さは厚くなります。宇宙空間から見て、光学厚さが0から1までの高度のCO2からの赤外ふく射が最終的に宇宙空間に出て行きますから、より高度の高い空間のCO2からの赤外放射だけが宇宙空間から観測されるように変わります。成層圏よりも低い高度の対流圏では、高度が高くなればなるほど気温が低下していますから、より高度の高いCO2の(黒体温度)はより低くなます。
 結果として、ニンバスデータのCO2の吸収(=ふく射)スペクトル15ミクロンあたりのくぼみは「瞬間的にはさらに」深くなってしまいます。
 ニンバスデータの赤外放射量を全スペクトルについて積分したものが、宇宙空間に逃げていく熱量であり、この積分量は(本来)入射する太陽光のスペクトルの積分量(但しそれぞれ全球についても積分したもの)と等しく、一定な値であるわけです
したがって
CO2濃度の増加によって、この波長でのくぼみが深くなった(放射量が減った)分は、スペクトルの他の波長での放射量が増加する、つまりスペクトルの形が変わることで補われなければなりません。

 ではどう形は変わるのか?
一部は地表面からの大気の窓を通るふく射の(黒体温度)が上がる(この場合はダイレクトな地表面の温暖化を意味します)寄与もあるでしょうし、
他の波長での平均的な(黒体温度)の増加という寄与も起こるでしょうし、
もう一つはより高度の高いCO2の温度が変化前に近づく方向での対流圏の気温分布の再編という現象も起こるでしょう。
 それらの再編が厳密にどう起こるかは知りません。ベースラインと比べて、全体が微妙に変わるのでしょう。
ですが、宇宙空間からみた全スペクトルを積分して得られる熱量は、CO2の増加の前後で等しいという想定をおくことで、上記のいずれの寄与が大半を占めているとしても、CO2の大気中濃度の増加が、十二単の一番外側の一枚の衣を増す効果をもたらす、ということがわかります。


 そしてこのCO2濃度の増加の効果が「飽和」するということはありません。
 また水蒸気はこのような高高度にはほぼ存在しませんから、水蒸気の吸収スペクトルがCO2のと重なっているのでキャンセル(飽和)される、という主張も当てはまりません。

(ニンバスデータの図のリンクはこちら。)
http://www.geocities.jp/obkdshiroshige/ondanka3/ninbus4s.jpg
ninbus4s.png
この図の一番上、サハラ砂漠でのスペクトルの、波数680当たりのくぼみが波長15ミクロンに相当します。
(この横軸の単位は波数、単位は[1/cm]となっていますので、10000ミクロンあたりに680波で、波長は10000/680=15ミクロンとなります。)
 解説の方は紹介する気もあまりないんですが、出所は、懐疑派の方のHPの、
今回のお題 『CO2による赤外吸収は未飽和なのか?』
http://www.geocities.jp/obkdshiroshige/ondanka3/skg1.html
より。

 現在の認識はこうですが、懐疑派の方と言わず正統?派の方も気が向きましたら突っ込みをよろしくお願いします。続きを読む
posted by おぐおぐ at 01:59| 温室効果の理論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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