2009年01月22日

南極の温暖化も確認された

(セレステさんのコメントを受けて追加)南極の画像は、Climate ProgressブログAntarctica has warmed significantly over past 50 years, revisitedより

 IPCCの第4次報告書の中では、南極の温暖化傾向は確認されていなかったんでしたっけ?
Figure912.png
ここのFig9.12では6大陸と海洋についての気温のトレンド変化だったわけですが、確かに南極のデータはないようですね。

BBC:New evidence on Antarctic warming
http://news.bbc.co.uk/2/hi/science/nature/7843186.stm
Reuter:Antarctica is warming, not cooling: study
http://www.reuters.com/article/environmentNews/idUSTRE50K5BM20090121?feedType=RSS&feedName=environmentNews
NYTimes:Warming in Antarctica Now Looks Certain
http://www.climateark.org/shared/reader/welcome.aspx?linkid=115924
Telegraph:Antarctica is warming faster according to scientists
http://www.telegraph.co.uk/earth/environment/climatechange/4307829/Antarctica-is-warming-faster-according-to-scientists.html
AFP:南極も温暖化、地球温暖化が影響 米研究

 人工衛星データと地上の観測基地データをあわせて使うと、温暖化が他の地域と同様に起こっていることが明らかとなったということです。これまでは衛星データの観測期間が足りなかったこと、基地も主に南極半島にばかり集中しているので、統計データの精度が低かったというような問題があったようです。

西南極氷床の高温化が大きいという画像データが使われていますね。続きを読む
posted by おぐおぐ at 09:31| Comment(7) | TrackBack(0) | 温暖化の科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月21日

科学者コミュニティへのアンケート

 日本では、
科学者の9割は地球温暖化CO2犯人説はウソだと知っている [宝島社新書] (宝島社新書) (新書)
丸山茂徳 (著)
なんて本も出ていましたが…。

 科学者コミュニティへのアンケートを採った記事を紹介しておきます。
CNN:Surveyed scientists agree global warming is real
http://www.cnn.com/2009/WORLD/americas/01/19/eco.globalwarmingsurvey/index.html#cnnSTCText

 アメリカの、American Geological Institute's Directory of Geoscience Departmentsの名簿に掲載されている3146人の(地球)科学者にアンケートを取った研究がイリノイ大の研究者によって行われました。

2つの質問「地球の平均気温は、1800年代以前と比べて上昇したか?」と「人間活動が地球の平均気温を変える上で著しい要因となったか?」に対して、それぞれ90%と82%の科学者がイエスと答えたということです。

 中でも、climatologists(気候学者)の中では97%が人間活動の影響が顕著であると認めたそうです。
 一方、Petroleum geologists(石油地質学者)とmeteorologists(気象学者)の支持率はそれぞれ47%、64%と低かったそうです。

−−−
 調査をしたドラン氏は、「大衆のほとんどは気象学者が気候のことを知っていると思っているが、かれらは実際には非常な短期現象を研究している。」とのこと。

しかし、ドラン氏は気候学者の間のほぼ満場一致の合意には驚かなかった。

「彼らは気候科学を研究し論文を発表している。この研究で覚えて欲しいメッセージは、気候科学の分野について知れば知るほど、地球温暖化と人類の寄与を信じるようになる、ということだ。」

「長期の気候プロセスについての科学的基礎知識と微妙な意味合いを理解すればするほど、地球温暖化の正統性と人間活動が果たしている役割についての論争は存在しなくなる」とドラン氏は語った。
−−−
 というのがアメリカの状況のようです。

 石油地質学者の反応は、心情的に自分が打ち込んでいることの社会的意味を防衛したいということのように思えます。
 ピークオイル論者の多くは石油地質学者であるので、人為的温暖化を信じていないということがありそうなわけですね。続きを読む
posted by おぐおぐ at 12:41| Comment(1) | TrackBack(0) | 温暖化懐疑派・否定論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月20日

オバマ大統領就任の日に

 今、CNNのアメリカンモーニングという番組で、ワシントンDCの各地のカメラ映像を流しています。お昼前のオバマの大統領宣誓式に参加するために、まだ夜も明け切らぬ寒い中を多くの人々が歩いて集まりつつある様子を延々と流しています。

 こういう歴史をつくるイベントに参加できる人たち、目撃者となるために参加した人たちのことを心底うらやましく思います。

 明けない夜はない、という当たり前のことを確認できてうれしいです。続きを読む
posted by おぐおぐ at 20:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 運動論 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

「オバマさん、あなたの期限は4年間です」ジム・ハンセン

Guardian:President 'has four years to save Earth'
http://www.guardian.co.uk/environment/2009/jan/18/jim-hansen-obama

 少し前には8年間と言っていたはずなのに…。

NASAのジェームズ・ハンセンが新しいボス、オバマ新大統領に、地球を救うにはあと4年しか猶予期間がない、と指摘したということです。

 今日の英ガーディアン紙の記事ランキングでトップになっていますね。

インタビューの全文(英語)はこちら。
http://www.guardian.co.uk/environment/2009/jan/18/obama-climate-change

 ハンセンは炭素税派の立場を取って、ユニラテラルな炭素税の導入と、貿易規制とからめて炭素税の全世界への波及を目指すべき、としています。
 国内排出権取引はグリーンウォッシュ(緑の偽装)である、として、ポスト京都でも弱い国際合意ができるよりは決裂したほうがまし、としています。

ウーム。

つづく続きを読む
posted by おぐおぐ at 07:29| Comment(0) | TrackBack(0) | 気候カタストロフィ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月15日

帰ってきたコメント部屋

 全記事へエロサイトへのリンクをはって回るというコメント攻撃に耐えられず、コメントをつけていただく専用の記事を立ち上げて、他の記事はすべてコメント不可とさせていただきます。

 ここにコメントをください。
posted by おぐおぐ at 17:25| Comment(6) | TrackBack(0) | 気候カタストロフィ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月14日

ポストカーボン研究所提案の”リアル・ニューディール”

 プレスリリースが出ていました。

POST CARBON INSTITUTE PROPOSES "REAL NEW DEAL FOR ENERGY, ECONOMIC AND ENVIRONMENTAL RECOVERY" TO INCOMING OBAMA ADMINISTRATION
Plan Endorsed by Bill McKibben, Michael Moore, Randy Udall, Lester Brown.
http://world-wire.com/news/0901130001.html
 ひとまずこれを仮訳しておきます。

−−−
09/1/13 カリフォルニア州セバストーポリ
 ポストカーボン研究所は本日、来るオバマ政権への提案である、「真のニューディール:エネルギーの希少性とエネルギー及び経済、環境の回復への道」の公表を発表した。

pdf文書
(全文を仮訳してみました。→日本語pdf版はこちら

 この計画は、現在の経済危機に対応するのに際して、化石燃料に依存しない経済に向かうための大規模な政策と投資の方向転換を求めている。
 グローバルな化石燃料の減耗と気候変動問題に対処する緊急性を強調しながら、この「真のニューディール」案は、輸送システムの電化や送電網の再建、食料システムの再ローカル化、全国の既存のビル資産を省エネ、創エネのために改造することといった一連の大胆な措置を求めている。

 この計画の主な著者はポストカーボン研究所の上級研究者、リチャード・ハインバーグ。本「Party is Over」の著者であり、国際的に認められている化石燃料の減耗についての専門家だ。

 ハインバーグは、「これまでオバマ次期大統領へ数多くの「ニューディール」案が提案されているが、我々の計画は、化石燃料供給の減少と温室効果ガス排出により、我々が目前の恐ろしいリスクにさらされていることを認識したものだ。」「雇用刺激策として道路と橋を建設するのは間違った戦術だ。安価なエネルギーの終焉を取り扱い、カタストロフ的な気候変動を食い止めるために、国を再編成(Re-Engineer)しなければならない。」と語った。

 「ディープ・エコノミー:共同体の富と耐えられる未来」の著者ビル・マッキベンは、「世界は真の限界に達し、その限界が私たちの未来を規定している。私たちは石油が欠乏し、大気も欠乏しつつあり、この二つだけでも惑星を変えてしまう。一気にその曲がり角から前に出よう」と強調した。

 アカデミー賞を受賞した映画監督マイケル・ムーアは、「私はこの「真のニューディール」を強く支持する。オバマ政権は適切な行動をとるための恐ろしいほどの機会と重大な責任を負って、歴史上最もクリティカルな瞬間に誕生するのだ。」と宣言した。

 カリフォルニア州ハンチントンビーチの前市長であり、ポストカーボン研究所の評議会議長であるデビー・クックはこう言った。「化石燃料の減耗と気候変動の双子の挑戦への唯一の正気なアプローチとして「真のニューディール」を支持する。私たちは系統だって調整された努力を必要としており、無駄に費やせる時間はないのだ」と。

 「真のニューディール」の他の支持者たちには、ランディ・ユッダ−ル(著名なライター)やレスター・ブラウン(アースポリシー研究所とワールドウォッチ研究所の創設者)、ディビッド・オール(オバーリン大学の特別教授)、パット・マーフィ(コミュニティソリューションの創設者、『プランC』の著者)などがいる。

 詳細はhttp://www.postcarbon.org/real-new-deal を読んで欲しい。

 ポストカーボン研究所は、カリフォルニア州セバストーポリにあり、世界の地域社会が化石燃料の減耗と気候変動という挑戦を理解し、対応するための研究や技術ツールの開発、公衆の教育、指導者への提案を行っている。
−−−続きを読む
posted by おぐおぐ at 23:54 | TrackBack(0) | 温暖化の政治・動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月09日

オバマ政権の原発政策?

 姉妹ブログの『ん!-ピークオイル時代を語ろう-』の記事
「09年1月20日はポストピークオイルディ?」
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/forum2/15885.html
の中で、オバマ次期政権のエネルギー政策について紹介しています。

 この中でも出てくる、オバマ次期政権の政権移行チームのジョン・ポデスタがかつて設立したシンクタンク「Center for American Progress」のHPに研究報告が掲載されていました。
 この記事の著者はJoseph Rommという、Climate Progressというブログのライターです。有名なワシントンDCの(政治的に穏健な?)環境保護活動家のはずです。

The Staggering Cost of New Nuclear Power
Part One in a Series on a New Nuclear Cost Study原発新設の費用研究その1
http://www.americanprogress.org/issues/2009/01/nuclear_power.html

Warning to Taxpayers, Investors: Nukes May Become Troubled Assets
Part Two in a Series on a New Nuclear Cost Study原発新設の費用研究その2
http://www.americanprogress.org/issues/2009/01/nuclear_power_part2.html
 
”新たな研究は、新設原発からの電力生産コストは25-30セント/kWhであり、米国の電気料金の3倍!にも上ることを示した。

 このビックリさせる価格は、今日利用可能なさまざまな二酸化炭素を排出しない再生可能エネルギー源の費用よりもはるかに高い。また、省エネの費用の10倍にも上る。”

論文のリンク
Business Risks and Costs of New Nuclear Power
http://climateprogress.org/wp-content/uploads/2009/01/nuclear-costs-2009.pdf
…ということで、温暖化対策の観点から既存の原発の活用を容認しつつ、新設は経済的にコストが掛かりますよ、といういわば相手側(産業界側)の土俵での議論を進めようとしている状況かと思います。
 といっても、実際にはアメリカで1978年以降原発の新規建設が途絶えてきた理由は、この経済性のなさによるものが大きいので、原発を使わない一番強力な論点であるのは確かですが。

 さて、このような立場が実際に1月20日以降のオバマ新政権の方針になるのかどうかは分かりませんがそういう主張が政権内に通っているという根拠として、挙げておきましょう。

 高価な対策にお金を掛けることで、「クラウディングアウト」とでも呼べそうな、原発建設へ投資することで他の自然エネルギー等に投資が回らないという問題が起こることになります。
 とはいえ、グリーン・ニューディールという名目で無原則に大きな投資を容認するようなことになれば、原発にも投資をドンと積むことになりかねません。

 先日出てきた、「日本版の緑のニューディール」という話には、その付和雷同ぶりに笑っちゃいました(そんなもん、2020年の削減数値目標と一緒にポズナニCOP14の前に出さんかい!)が、本家のオバマにはそんな無原則な公共投資ばかりにならないよう、環境NGOsの声がきちんと反映されることを望みます。
posted by おぐおぐ at 09:52 | TrackBack(0) | 核エネルギー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月01日

適応策:2℃のラインを守れ、しかし4℃昇温に備えよ

 明けましておめでとうございます。

 ブログ『Transition Cluture』に、
9%, the Wizard of Oz and Sex
http://transitionculture.org/2008/12/10/9-degrees-the-wizard-of-oz-and-sex/
という記事がありました。本体の論旨も十分面白いんですが、そちらはおいておいて。

 そこで紹介されていたティンダールセンターのケビン・アンダーソンのプレゼンテーション(ppt版はこちら)を逐語訳してみました。
 以下にテキスト版を送ります。(逐語訳のpdf版はこちら、kevin-anderson-2J.pdf(その1)kevin-anderson-2J2.pdf(その2)
 (ティンダールセンターというのは、適応策についての共同研究をリードしているところなはずです。)

 果たしてこういう主張が国際交渉の中で取り入れられるものでしょうか?


・気候変動の枠組みの見直し−長期目標から排出経路への
Professor Kevin Anderson Director of the Tyndall’s Centre’s Energy Programme

・話の流れ
 1)危険な気候変動とは何だろうか?
 2)議論の枠組みの見直し - 累積排出量へ
 3)“バカ、エネルギー需要の問題だよ”
 4)航空と船舶輸送の役割は最重要
 5)挑戦に応える
… 英国の気候変動法?
 6)全世界の中でみると?

・危険な気候変動とは何だろうか?続きを読む
posted by おぐおぐ at 12:35 | TrackBack(0) | 適応策 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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