2006年07月08日

ジオエンジニアリングのユーワク

ユーワクと言っても、面白すぎてへそで茶が沸かせる「湯沸く」の方ですが。

A look at fringe ideas for controlling climate
http://www.iht.com/articles/2006/06/28/healthscience/snwarm.php
 大気圏外に巨大な日よけを打ち上げる、雲を人工的に作る、海洋の炭素吸収源を強化する、硫酸エーロゾルを成層圏に浮遊させる、などの技術をジオエンジニアリング=「地球工学」と呼びます。ニューヨークタイムズでこれらの技術について一部の科学者たちが声高に必要性を説き始めているという記事を出していました。

 ラルフ・シセロンはオゾン層破壊問題で有名になった大気化学の大御所ですが彼が加わったそうです。フロンガスによる大気の改変を実例として挙げることで、ジオエンジニアリングが考察の対象となってきた経緯もあるからでしょう。火星のテラフォーミングというテーマもひとつの宇宙開発の可能性として挙がっています。

後日記:海洋の炭素吸収源を強化する取り組みについては、
IPSJapan:温暖化と嵐を結びつける新データ
http://www.janjan.jp/world/0606/0606166191/1.php
の末尾にも紹介されています。続きを読む
posted by おぐおぐ at 22:33| 回収・貯留 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月24日

続・DCFC燃料電池

 DCFCについて追加でまとめてみます。
 
ローレンスリバモア研究所:Carbon Conversion Fuel Cells
Turning Carbon Directly into Electricity
 ここでは詳しい原理紹介をしています。

固体ナノ微粒子(10〜1000nm)サイズの炭素をCO2に変換。
効率は80%が期待できる(保有する炭の化学ポテンシャルの8割を電力に変換)。炭素の電気化学的酸化の際のエントロピー変化が少ないため、ほとんど発熱も起こらないため電力への変換効率が高い。
750℃〜850℃で作動。
溶融炭酸塩はリチウム/カリウム/ナトリウム炭酸塩で、大気に触れても爆発するなどの危険性がない。
白金などの高価な触媒が不要。続きを読む
posted by おぐおぐ at 16:42| 回収・貯留 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年12月20日

炭を喰らう溶融塩燃料電池の誕生

 これまで化石燃料系の発電側技術については全く触れてきませんでした。

ブログ「でくのぼうぷれす」さんの記事:ダイレクトカーボン燃料電池????
はしかし、重要な研究開発分野の紹介だと思いますので、ここでも紹介しておきます。

技術系の面白い話題が多いHotWiredより
炭素ベースの燃料電池技術を開発続きを読む
posted by おぐおぐ at 16:40| 回収・貯留 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年10月31日

炭素回収/貯留技術はいつから実用化するのか

 以前、IPCCのCCS報告書について紹介しました。
 オブザーバー誌日曜の英ブレア首相の声明でも、あるいは先週のトーマス・ヨハンソン氏の講演の中
でも、原発と並んで、炭素回収・貯留(CCS)技術を、使えるものはなんでも使おうという代表例として勧める主張をしていました。この二つは環境NGOからの反対の声が強いところです。

 先日大阪で開かれたニューアース2005にも出展していた、RITE(地球環境産業技術研究機構)が日本でのCCS研究開発の中心になっています。ここは1990年に経済産業大臣認可で作られた財団法人です。

 RITEのDNE21モデルでは実際には2050年以降になってからCCS大規模普及との想定シナリオですが、IPCCの試算における想定やEUの大多数の考えでは、2030年以前に大幅な普及をさせることを想定しています。この時期ということはつまり、中国やインドでの新設火力発電所へ適用することを想定しているかどうかの違いなのでしょう。続きを読む
posted by おぐおぐ at 15:58| 回収・貯留 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2005年09月28日

二酸化炭素の回収と貯留に関するIPCC特別レポート

 IPCC(気候変動に関する政府間パネル)の第24回会合が水曜までモントリオールで開催されていました。
 今回の会合では、「二酸化炭素の回収と貯留に関する特別報告書 the Special Report on Carbon Dioxide Capture and Storage(SRCCS)」の政策決定者向け要約の文言を主要な議題として先週末いっぱいまで議論していました。

 ちなみに、日経サイエンス2005年10月号に、プリンストン大のソコロウ教授が書いた「CO2を埋葬する」というこの技術の紹介記事が載っています。要約部分を引用しておきます。
----
CO2の回収・貯留技術
・石炭火力発電所から排出されるCO2を回収し、地中深くの地層に注入して長期的に貯留できれば、大気中のCO2濃度の上昇を大幅に緩和できるだろう。
・大規模なCO2回収・貯留計画を実現させるためには、低コストでCO2を回収して貯留する技術と、漏洩を防ぐために注入実験を積み重ねることが重要だ。
・CO2を回収する機会も、貯留に適した地点も、豊富にある。天然ガス精製や水素製造プラントからは低コストでCO2を回収でき、これを古い油田に送り込んで原油の回収手段として使えば、CO2に経済的な価値が生まれる。こうした試みによって技術が向上するとともに、CO2回収・貯留の実施にかかわる法整備も進展するだろう。
----

 要は、排気ガスのうち最大20%ほどの酸素分が反応してCO2になっているわけですが、残りの8割の窒素ガスや水蒸気を分離してCO2を高濃度で集めてから加圧し、パイプラインのような仕組みで地下に高圧で注入してそこに何十年何百年と貯蔵するというものです。
 したがってその後始末にかなりのエネルギーを使用することが必要であり、温暖化対策以外の付加価値はないプロジェクトですから、環境NGOの側ではコストの面からも実用化させる気があるのかどうか懐疑的で、当面は温暖化対策に取り組まないですませるための言い訳に研究開発だけ進めているのではないかと、眉唾ものとして見ているわけです。
 そこが再生可能エネルギーや省エネといった他の温暖化対策との違いです。続きを読む
posted by おぐおぐ at 15:28| 回収・貯留 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。