2008年12月29日

最新のティッピングポイント評価報告米国版

 いわゆる気候カタストロフィ、急激な気候変動に関する米国政府編集のレポートが12月15日に公表されています。

プレスリリースはこちら。
http://www.climatescience.gov/Library/sap/sap3-4/final-report/sap3-4-press-release.pdf

 関連の紹介記事が2件出ています。
Abrupt Climate Change: Will It Happen this Century?
http://www.sciencedaily.com/releases/2008/12/081227225501.htm
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 この評価は米国地質調査所USGSが主導して、連邦政府と学会の気候研究者が著し、米国気候変動科学プログラムが、NOAAとNSFの協力の下に発行した。
 公表された科学文献を評価したこの報告書では、今世紀の地球温暖化の結果起こる急激な気候変動について以下のように述べている。

*気候モデルのシミュレーションと観測によると、、21世紀には急速で持続的な9月の北極海の氷の消失が起こる。

*米国南西部は、急激な干ばつ期間の増加がすでに始まっているかもしれない。

*地球の気候システムにとって重要な影響を及ぼす、大西洋の上層の北向きの海流が約25-30%低下することはかなり起こりうる。しかしこの大循環が崩壊するとか、21世紀の間に急激に減少するということは非常にありそうにない。

*急激な海面上昇は起こりうるものの、現在の気候モデルの能力不足のため、予測量はかなり不確実である。

*強力な温室効果ガスであるメタンの地表から大気への急激な放出はありそうにない。しかしメタンの排出率の上昇はかなり起こりうる。
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Abrupt climate shifts may come within decades
http://timesofindia.indiatimes.com/Developmental_Issues/Abrupt_climate_shifts_may_come_within_decades/articleshow/3868822.cms

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 この研究の位置づけ
”多くの研究者が今では、自然のシステムにおける急激な大災害のスイッチが入り、現在の定常的な地球気温の上昇を破裂させるかもしれない可能性を認めている。
 しかし、そのような劇的な新たな状態へジャンプする「ティッピング・ポイント」の確率とタイミングについては論争がある。
 新たな報告書では、21世紀における4つの個別の脅威に関する最新の公表された知見を統合している。
 この報告書では頻繁に引用されているIPCCの2007年報告書には利用できなかった研究を用いている。「この研究は一番のアップデート版で、IPCCがそのデータを集めた後に発表されたデータを用いている」とラモント・ドハティー大の研究者で主著者のエドワード・クックは述べている。”

 分かったこと
”研究者たちによれば、IPCCによる2100年における海面上昇2フィートの最大値は越えるかもしれない。なぜならば新たなデータは極域の(陸地の)氷床の融解が加速していることを示しているためである。
 とりわけ、南極の氷床は全体の質量が減少しているという良質なデータがある。
 また、報告書によれば、もし最近の極域の氷が予測を超えて溶けている状態が続くならば、海面は急激に上昇し、また米国の西部の干ばつが恒久的なこの地域の乾燥化の始まりでありうるとしている。”
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posted by おぐおぐ at 10:48 | TrackBack(1) | 気候カタストロフィ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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IPCCの予測は正しいのか
Excerpt: 2008年の北極圏の海氷が2007年より増加したと報道された。二酸化炭素排出量は依然として増加しているので、IPCCはこの状況をどう説明するのであろうか。赤祖父氏のように今一度科学的に温暖化について研..
Weblog: 札幌生活
Tracked: 2009-01-05 00:45
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