2008年07月29日

新エネについてのパブコメ

 今日までの締め切りのものにコメントを送っておきました。

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本件への意見

 洞爺湖サミットを経た現在、エネルギーをめぐる4つの状況が明らかになっています。
 現状の低いレベルの新エネルギー普及率を正当化するためだけの国際比較は無意味です。
国際比較の項目に、下記の4項目の現状を記述した上で、再度緊急提言を一から作り直すべきです。
 そしてこれらの4つの状況を真摯に受け止めて、7/17にアル・ゴアが提案した「10年間で電力を全て脱化石燃料化する」提案や、あるいはレスター・ブラウンが本『プランB3.0』の中で示している提案「2020年までに80%削減」に匹敵するレベルの「緊急事態対応計画」を作ったうえで、新エネルギー推進のための国民総動員体制をとるべきです。
 当然、現在の新エネルギー普及の手詰まり状況を引き起こしているいわゆるRPS法は撤廃し、最速で最大限の新エネルギー導入をできる制度(現在知られている中ではFIT制度が最も有用でしょう)を採用してください。


1.「地球最後のオイルショック」=石油生産量の歴史的なピーク、つまりピークオイルが近いという懸念が顕在化してきたこと。

・Nzのクラーク首相がピークオイルは近いかもう入っていると認めるなど、ピークオイル問題を認識した国々では、2030年カーボンニュートラル国家宣言(ノルウェー)や2020年までの脱石油国家計画(スウェーデン)など、緊急事態対応計画を策定し、自然エネルギーの推進をその中核に据えています。
・北海油田が生産量ピークを過ぎ、すでに石油の純輸入国に転落した英国のブラウン首相も、今が第三次石油ショックであることと、市場がピークオイル懸念を深めていることが投機も含めた現在の高騰の原因であると主張しており、「つまり英国が低炭素経済に変わるという目標は、環境面の意味だけでなく経済面の優先課題ともなっている。」と主張しています。
・前述のアル・ゴアの発言の中でも、「再生可能エネルギーがまだコストが高すぎるという人たちへ尋ねよう。世界中で増加し続ける需要を満たすために急速に減耗しつつあるエネルギー源に我々が頼り続けさえすれば、石油と石炭のコストは増加を止めるというのか?石油と石炭への需要が高まれれば価格は上がる。しかし太陽電池への需要が高まれば価格はしばしば下がるものだ。それが違う点だ。一つの燃料は高くてますます高くなる。もう一方は永久にタダだ。」とあります。
やはり彼の認識するピークオイルの現状を背景に米国に大転換を求めていると言えます。
参考:「アル・ゴアのエネルギー提案−大統領選への働きかけ」
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/14474.html

・IEAも7月の中期予測で示した分析は「かつてなくピークオイル論に近づいている(byウォールストリートジャーナル)」状況です。
・ドバイのような石油に浮かぶ産油国政府ですら、脱石油エネルギーの見本となる都市を建設し、経済を脱石油化する努力を始めています。
・日本は石油を産出しない上、ピークオイルに伴う資源確保競争によって、天然ガスや石炭など他の化石燃料も高騰し、供給も不安定化することが目に見えています。アメリカの「オイル・ショックウェーブ」シナリオ研究では、真っ先に没落するのは日本であるとされています。
・しかし日本企業では6月にトヨタの渡辺社長もピークオイルが近いと認めており、プラグインハイブリッド車などの省エネ車の推進体制を作るなど真剣に動き始めている動きもあります。

参考:ん!:ニュース短信その11 
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/forum2/14349.html


2.京都議定書の第一約束期間に入り、排出権購入が義務となったこと。

 今年から5年間の平均で6%削減が必要です。達成できない年次の排出権を海外から購入するため、国内で実施可能な対策を1年でも前倒しで達成すれば、日本政府の排出権購入を通じて海外に流出する国富を最小限にすることができます。


3.来年末に妥結する予定の「ポスト京都」の交渉において、2013年以降も強化された規制が続くことが想定できるようになったこと。

 自国での対策をサボることで、排出権取引を通じて購入しなければならない費用も高騰することが、今から目に見えています。割高に見える投資も、複数の約束期間排出権を買い続けることと比べれば採算が取れてきます。


4.温暖化の科学者から、あと10年間以内に温暖化対策が手遅れとなるティッピングポイントを過ぎる恐れが指摘され、新たな大気中CO2濃度目標として350ppm(20年前のレベル)へ、オーバーシュートして回帰することが必要だという声が上がり始めており、この声を受けて更に温暖化対策の目標レベルが大幅に強化される可能性が出ています。
 
・スウェーデンのテルベリで開かれたテルベリ・フォーラムでは、350ppmでの安定化を求めるコンセンサス決議が採択され、同フォーラムは今年6月23日のフィナンシャルタイムズ紙、ニューヨークタイムズ紙、インターナショナルヘラルドトリビューン紙にこの趣旨の広告を掲載しています。

・350.orgという運動団体もまた、G8洞爺湖サミットに向けてのオンライン署名運動を行い、G8のリーダーに対する申し入れを行っています。

参考:「G8のリーダーへ350ppmの新目標設定を求める署名」
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/14375.html


終りに
 必要な対策ではなく、政治的にできることしかやらない、という姿勢は、リーダーが取るべき姿勢ではありません。
 日本政府はリーダーシップを取ることはないとお考えかもしれませんが、だとすればなおさら、世界の風を「読む」ことは重要な審議会の役割です。
4項目のそれぞれについて追加掲載をしていただくようお願いします。

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 やれやれ、主張というよりも事実関係を掲載するように、というメッセージのパブコメにしましたが、まあ4つの状況の内の一つも載せられないでしょう。リンク
日経ビジネスオンライン:
欧州の再生可能エネルギーの勢力図に変化
http://business.nikkeibp.co.jp/article/money/20080728/166390/
には、ダイナミックな各国の推進の様子が紹介されています。

気候ネットワークさんの意見
http://www.kikonet.org/iken/kokunai/archive/pr20080729.pdf
posted by おぐおぐ at 20:56| 再生可能エネルギー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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