2008年09月24日

ニュース短信その15

 この短信の表題一覧。

・7/7地球温暖化問題懐疑論へのコメントVer.2.4へ
・7/11G8サミット関連
・7/20今年も熱中症の季節
・7/31日本政府の中継ぎ提案提示
・8/3英国の気候キャンプ−今年はケントの石炭火電計画地
・8/4松山は7月17日から連続しての熱帯夜です
・8/6公明党から入閣の斉藤鉄夫環境大臣、2025年までに25%削減の中期目標を明言
・8/9気候キャンプへ英エネルギー相の反論
・8/11メイク・ザ・ルールキャンペーン始まる
・8/16洞爺湖サミットという「祭り」のあとで
・8/26電気料金値上げ反対9/6デモ
・9/3IPCCは20周年の総会実施中
・9/4ハンセン、ケントの石炭火電抗議の裁判に証人として立つ
・9/4グリーンランドの氷床は数百年以内に消滅か、過去の温暖化をもとに予測
・9/13ハンセンのピークオイルシナリオ論文、発表へ
・9/14単純な問いには答えも単純…ではない
・9/15ハリケーン・アイク由来の米石油ショック
・9/15ケントの石炭火電抗議の活動家、無罪に
・9/19カーフリーデーでGo!!2008
・9/19選挙戦中のアメリカに物申したい方へ
・9/23電気事業連合会自主行動計画はやる気ゼロ
・9/23マーク・ライナスの350ppm目標の記事

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●マーク・ライナスの350ppm目標の記事
Climate change catastrophe by degrees
http://www.guardian.co.uk/commentisfree/2008/aug/07/carbonemissions.climatechange
 現在の国際交渉での基本路線と言える、ロバートワトソン前IPCC議長の言葉"Mitigate for two degrees; adapt for four"(2℃昇温に食い止めようだが4℃昇温の最悪の事態に備えよう)の行動は失敗する宿命にあり、生ぬる過ぎる、と批判しています。


●電気事業連合会自主行動計画はやる気ゼロ
環境自主行動計画の2007年実績 が出ています。
http://www6.fepc.or.jp/env/report/2008.pdf
fepc.png
 京都会議のあった97年あたりが一番原単位も良い(少ない)わけですが、それ以降悪化の一途とは「犯罪」的なやる気のなさ、と言わざるを得ません。
そして電力会社がこうであるからには、私たちは消費者として、電力消費量の大幅な総量削減を目指していくしかないでしょう。もちろん自分ひとりができることをやるのではなく、政府や企業、職場などにそれを働きかけていくということです。

●選挙戦中のアメリカに物申したい方へ
</param></param>
このYouTubeのCMを大手のテレビに流したいので寄付をお願いします、というお願い「Help Us Run This Ad!」が、アル・ゴアのキャンペーンWe Can Solve Itから来ています。クレジットカードでの寄付が可能ですのでカード持ちの方はどうぞご検討ください。

●カーフリーデーでGo!!2008
 ぶらざーてぃのblogより
今週末から23日にかけて、カーフリーデーが日本の各地で開催されるそうです。
秋晴れになれば、サイクリングにはいい季節ですもんね。でもまあ、欧州のような自動車の中心市街地ゾーン進入禁止、というまでの取り組みをやるところはないようです。

Gasoline will be free, will be free〜♪
Gasoline will be free, will be free〜♪
Way back in the year of 2017,
The sun was growing hotter,
And oil was way beyond its peak...
http://jp.youtube.com/watch?v=I3Wk_jcfm3Y
(シェリル・クロウの歌う「ガソリン」、お勧めです。)
ん!ニュース短信その11 から進出してきました。)
つづく
●ケントの石炭火電抗議の活動家、無罪に
 こんなに早く評決が下るとは、素晴らしい司法が英国にはあるのですねえ。非暴力直接行動の伝統が長い英国ならのことでしょうか。
NatureBlog:Shock climate change verdict acquits Hansen’s heroes
http://blogs.nature.com/climatefeedback/2008/09/shock_climate_change_verdict_a.html
”“The main point, that the government, the utility, and the fossil fuel industry, were aware of the facts [of climate change] but continued to ignore them are more generally valid worldwide. It raises the question of whether the right people are on trial.””「活動家の被告と気候変動の害を知っているが無視している化石燃料産業のどちらが被告につくべきか」を問題提起している、と指摘しています。

Independent: Cleared:Jury decides that threat of global warming justifies breaking the law
http://www.independent.co.uk/environment/climate-change/cleared-jury-decides-that-threat-of-global-warming-justifies-breaking-the-law-925561.html

●「ハリケーン・アイク由来の米石油ショック」
の記事を、姉妹ブログ『ん! -ピークオイル時代を語ろう-』に作りました。

●単純な問いには答えも単純…ではない
Real ClimateにSimple Question, Simple Answer… Not
という記事が掲載されています。
”What are the physics equations and data on gases that predict just how far the temperature will rise? A natural question, when public expositions of the greenhouse effect usually present it as a matter of elementary physics.”
 温室効果を見積もる単純な計算方法というのはありません、ということをスペンサー・ワート氏が書いています。
masudakoさんによる翻訳版は、こちら

●NASAのハンセンとKharechaのピークオイル論文は前からネット上にありましたが、今回ようやく学会に受理、発表されたもののようです。

NASA study illustrates how global peak oil could impact climate
http://www.eurekalert.org/pub_releases/2008-09/nsfc-nsi091008.php
”The research, published Aug. 5 in the American Geophysical Union's
Global Biogeochemical Cycles, shows that the rise in carbon dioxide from burning fossil fuels can be kept below harmful levels as long as emissions from coal are phased out globally within the next few decades.”
450ppm以下に抑えるためには、石炭の段階的全廃に集中すべし、という分析
になっています。
”"Even if we assume high-end estimates and unconstrained emissions from conventional oil and gas, we find that these fuels alone are not abundant enough to take carbon dioxide above 450 parts per million," Kharecha said.”

http://www.nasa.gov/topics/earth/features/peakoil.html
http://pubs.giss.nasa.gov/abstracts/2008/Kharecha_Hansen.html

How Will the End of Cheap Oil Affect Future Global Climate?
http://www.giss.nasa.gov/research/briefs/kharecha_01/

Kharecha, P.A., and J.E. Hansen, 2008: Implications of "peak oil" for atmospheric CO2 and climate. Global Biogeochem. Cycles, 22, GB3012, doi:10.1029/2007GB003142.
http://pubs.giss.nasa.gov/docs/2008/2008_Kharecha_Hansen.pdf

●グリーンランドの氷床は数百年以内に消滅か、過去の温暖化をもとに予測
http://www.afpbb.com/article/environment-science-it/environment/2512741/3281369
”ウィスコンシン大の地質学者、アンダース・カールソン(Anders Carlson)氏率いるチームは、ローレンタイド氷床の堆積物の放射能測定によって後退の時期を特定。これを、サンゴの分析による海面の推移と比較した。
その結果、氷床は、約6500年前に完全に消滅するまでの間に、急速な溶解を2回ほど経験していたことが分かった。1回目は約9000年前で、海面は年に1.3センチずつ、約7メートル上昇した。2回目は約7500年前で、海面は年に1センチずつ、5メートル上昇した。”

●ハンセン、ケントの石炭火電抗議の裁判に証人として立つ
インディペンデント紙:Nasa scientist appears in court to fan the flames of coal power station row
http://www.independent.co.uk/environment/climate-change/nasa-scientist-appears-in-court-to-fan-the-flames-of-coal-power-station-row-918057.html
 昨年末にケントの石炭火力発電所計画に抗議の文言を煙突に描こうとしたグリーンピースの活動家が裁判に掛けられており、その弁護のために温暖化でどんな被害が世界にもたらされるかを、NASAのハンセンが裁判所で証言しました。ハンセンは、少なくともCCS(二酸化炭素の地中貯留・隔離)をしていない石炭火電の新設を全廃するよう求めています。
 ここは今夏、Climate Campも開かれた場所です。今年中にブラウン英首相は建設の認可か拒否の判断を下すとのことです。

●IPCCは20周年の総会実施中
 地球交渉速報(ENB)のIPCC総会記録はこちら
http://www.iisd.ca/climate/ipcc29/
 インド人のパチャウリ議長が、2002年からの5年任期を終えましたが、2期目も続けることが決まったそうです。IPCCの第5次報告書については、新たな進展があれば紹介したいと思います。
春の会合では、排出シナリオの完成時期とそれを利用した影響評価の連携を考えて、8年ほどの長いサイクルで提出するというものと、4年の2回に分ける、あるいは従来の6年を想定するという考え方の議論があったようです。)

●電気料金値上げ反対9/6デモ
ブログ『電気料金値上げおかしくない?』
やmixiで企画が上がっています。いろんな電力会社の政策の問題を一緒に訴えて行こう、まずはVoice、声を挙げることから始めよう、という姿勢ですね。
−−−
☆このデモをやるべき4つの理由
1)電気で広がる格差。
2)高いのは原発なのでは?
3)高くなる一方の石油・石炭よりも、前途有望な自然エネルギーを!
4)みんなが使うエネルギー、みんなで考えよう。
−−−

●洞爺湖サミットという「祭り」のあとで
エネルギー環境政策研究所の飯田哲也氏の連載記事が日本政府のどうしようもない現状をよくまとめています。
飯田哲也のエネルギー・フロネシスを求めて
洞爺湖サミットという「祭り」のあとで――太平洋戦争に学ぶ温暖化政策(08/08/05)


●メイク・ザ・ルールキャンペーン始まる
 気候ネットワークのE-mailニュース「ほっとくの?温暖化」より無断転載。
・MAKE the RULEキャンペーン、キックオフ
 1日、温暖化を止めるための中長期目標設定と削減を担保する仕組みを導入することを求めるMAKE the RULEキャンペーンがスタートした。キックオフ記者会見では、呼びかけ人の大木浩氏(元環境大臣)・加藤三郎氏(環境文明21共同代表)・浅岡美恵気候ネットワーク代表が発言した。
 8日には決起集会(キックオフイベント)を開催、西岡秀三氏(国立環境研究所特別客員研究員)が基調講演を行ったほか、全国各地から実行委員会の構成団体となった環境団体のメンバーなどが集まり、地域で署名活動やイベントでキャンペーンの広がりを作って行くことなどを宣言した。
 10日現在で、実行委員会の構成団体は34団体。今後はキャンペーンの趣旨に賛同する「賛同団体」を増やすほか、全国各地の活動拠点を中心とした署名活動、イベントなどを通じて「気候保護法」の実現を目指す。ホームページ(www.maketherule.jp)から、地域で広めるツールや署名用紙がダウンロードできる。また、白クマのロゴマーク入りのTシャツも2000円で販売を開始した。
(問合せ:東京事務所)
</param></param>

●気候キャンプへ英エネルギー相の反論
Wicks: All is lost on global warming without clean coal
http://www.guardian.co.uk/environment/2008/aug/08/carboncapturestorage.fossilfuels
ガーディアン紙に反論が出ていました。ジョージ・モンビオの主張にはかねがね敬服しているが、キングスノースの石炭火力発電所はCCSの研究に重要でEUの一員として研究を進めないといけないと主張しています。
 温暖化対策に重要というなら、なんでいきなりバイオマス発電所+CCSで開発をやろうとしないのか、が疑問です。元々中国やインドでのCCSを想定しているのでしょうが、英国で作る実証プラントは、出来合いの石炭火力にCCSを追加するなり、より前向きなBCCSの概念でやってこそ意義があるというものでしょう。

●公明党から入閣の斉藤鉄夫環境大臣、2025年までに25%削減の中期目標を明言
 WWFJapanからコメントが出ています。ほんとかなー。
 公明党さんは、本「石油ピークが来る」の石井吉徳氏の論文を機関誌「公明」に掲載していたりして、温暖化対策の意味を今度の総選挙に向けた政権与党として宣伝したいのかもしれませんね。連立与党の公明党が今の時期に環境大臣を獲得したことには、将来に向けた意味が出てくるかもしれません。

●松山は7月17日から8月9日まで24日間連続しての熱帯夜でした。
 気象庁の最低気温記録より。
グラフはこちら。
http://www.data.jma.go.jp/obd/stats/etrn/view/daily_s1.php?prec_no=73&prec_ch=%88%A4%95Q%8C%A7&block_no=47887&block_ch=%8F%BC%8ER&year=2008&month=07&day=&view=g_tem
 うへー。
ウチはもっとすごいぞ、という地域のお方は、ご連絡ください。
(鹿児島でも熱帯夜20日間連続の記録と記事になっていました。四国九州ではあちこちで局所的にそうなってるのかもですね)

英国の気候キャンプ−今年はケントの石炭火電計画地
 昨年はヒースロー空港の拡張に反対して行われていた気候キャンプですが、今年は8/4-11までケントのキングスノースで開かれます。ドイツのEon社が30年ぶりに新設を計画しているところです。
Guardian:How to go to Climate Camp - and enjoy it
http://www.guardian.co.uk/environment/2008/jul/31/activists.climatechange
”This year, organisers have promised a "children's space" where kids will be able to take part in "craftivism", in which kids learn how to make banners. This protest camp is all about the generations to come, remember.”
ジョージ・モンビオも向かうそうです。
Coal Scuttled
”Last year Al Gore remarked “I can’t understand why there aren’t rings of young people blocking bulldozers and preventing them from constructing coal-fired power plants.”(1) Like hundreds of honorary young people, I am casting my Zimmer frame aside to answer the call.”


●日本政府の中継ぎ提案提示
第21回地球温暖化対策推進本部の開催結果と低炭素社会づくり
 行動計画の閣議決定について
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=10025
 サミット向けの福田首相提案をオーソライズしたもので、ポスト2012の日本の数値目標は来年発表予定のまま。
 これに対して、WWFJapanからの批判のコメントも出ているようです。
低炭素社会へ向けて、より開かれた「実行計画」を
http://www.wwf.or.jp/news/press/2008/p08073001.htm
確かに、パブコメもなしに2050年までの方針を決めたのかあーですよね。

●今年も熱中症の季節
 年中行事のようになってきましたが、政府のインターネットTVに熱中症予防についてのビデオがありました。
http://nettv.gov-online.go.jp/common/mwide.php?t=4&p=1286&d=0&m=1&r=2

 愛媛は酷暑日(松山35.5℃)で、大洲市では最高気温の記録更新とのこと。誰かさーん、何時から地球は寒冷化するんですか、はよーお願いします。

●G8サミット関連
 姉妹ブログ『京都議定書の次のステップは何だろう』にリンク集のようなのを作りました。

地球温暖化問題懐疑論へのコメントVer.2.4
明日香寿川氏他の「反」懐疑論・否定派の論説がバージョンアップされています。

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posted by おぐおぐ at 02:52| ニュース短信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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