2008年03月23日

京都議定書を2012年で終りにしたいのか?

 言葉狩りと思われると心外なのですが、案外本質をついた議論であるような気もしますので、再掲しておきます。

 気候ネットワーク代表浅岡氏の国会での参考人質疑より
−−−

 (京都議定書を2012年で終りにしたいのか?)

 こうした議論を含めまして、福田首相の提案でもそうでありますが、ダボスの会議でも「ポスト京都」の枠組のために、と首相はおっしゃっておられます。
 これ、もし京都議定書はもうなくてよいという主張であるとすれば、日本は大変大きな外交的な失策をすることになる、失うものがたいへん大きいと思います。

 しかしながら新聞報道でも2012年で京都議定書は終わるのだ、と政府もしばしば京都議定書以降の枠組、とこういう表現をされます。
 安易に使われているところもありますが、よく考えてお使いの方もいらっしゃいます。京都議定書は2012年で終りにしたいのだ、ということがあるからであります。

 しかし、京都議定書の、先進国の国別目標を割り振りまして、それを法的拘束力のある目標としてしっかり守っていく仕組み、それを取引、京都メカニズムなどでカバーしていく仕組み、その他、CDMなども使いまして途上国もサポートしていこうと、こうした京都議定書の枠組みは今後も大きく変わることはないと私は思います。

 そのことは京都議定書の中に予定をされておりまして、2012年の7年前には、遅くとも次の2013年以降の第二約束期間の交渉を開始しなければならないということがありまして、その条項に基づきまして京都議定書のAWGはすでにモントリオールで開始をしております。
その合意がバリであったわけであります。これが大きく変わることは、私はないと思います。
 しかし、日本がこのように不平等条約であると言ったりですね、日本にとって不利であるとか、欠陥であると声を大きくして言っておりますと、2009年に合意をしなければなりません。しなければ地球に対してほんとにこの温暖化から将来世代に対して守っていくことはできないわけですけれども。
 それは途上国にとっても深刻な課題でありますが、そこで出来上がる仕組みの中に、京都議定書という名がなくなってしまいます。すべてを包括しコペンハーゲン議定書となってしまいます。
それで日本は本当にいいんでしょうか、ということを申し上げたいと思います。

 議員の先生方には、決してポスト京都議定書とは言わない、ヨーロッパの国々もポスト2012と申します。ビヨンド2012とは申します。しかしこれは京都議定書の第二約束期間であります。強く強くそのことをお願いしたいと思います。
−−−

 ということで今後、ここと姉妹ブログでは「ポスト2012」という用語で統一できるところはそうしたいと思います。

追記:
 Climate Expertの松尾直樹氏のHPでも同趣旨の記事がありました。
「COP 13/CMP 3の結果をどう読むべきか?」
http://www.climate-experts.info/CO2_Seminar_2008.01.html
”[「ポスト京都」という言葉が,海外で使われているということはありません.日本で「だけ」使われているといえるでしょう.京都議定書は,2013年以降も継続されることは,京都議定書の条文を読んでも,現在動いているAWGの交渉プロセスをみても,「明らか」です.「日本は京都議定書を葬り去ろうとしている」として,日本がFossil of the Dayの汚名をトップ3独占した日があったことは,日本国内でも報道されていたようですが,そのあたりにも原因があるかもしれません.勉強不足でその表現を用いるならそれはそれで問題ですし,「意図を持って」使っているなら,さらに問題ですね.]”


posted by おぐおぐ at 22:02 | TrackBack(1) | 温暖化の政治学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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