2007年10月25日

Global Carbon Projectからのオーマイガッな観測

 私たちは温暖化対策を加速しないといけないようです。
上の図のように「現在の排出量はIPCCの2000年SRES報告書で作られたもっとも化石燃料の多いシナリオA1FIの排出量を超えており、450ppmや650ppm安定化シナリオからも離れつつある」ということです。

IPCCのAR4を含めて現状認識そのものが誤っていた、という研究発表が出てきました。

Global warming 'is happening faster'
http://www.telegraph.co.uk/earth/main.jhtml?xml=/earth/2007/10/23/eacarb123.xml

Carbon sink slowdown contributing to rapid growth in atmospheric CO2
http://www.innovations-report.de/html/berichte/umwelt_naturschutz/bericht-93389.html

'Carbon sinks' lose ability to soak up emissions
http://environment.independent.co.uk/climate_change/article3087271.ece

Global Carbon Projectは、温暖化研究の中でも炭素サイクル(いわゆる吸収源)の反応と将来予測の研究をするために2001年に開始された研究プロジェクトですが、そこが出した報告がPNASに掲載されたとのことです。
(ちなみにGCPについて以前紹介した記事はこちら。)
GCPのプレスリリースにもすでに掲載されていますのでこちらを見ていきましょう。

 「炭素吸収源のスローダウンが、大気中CO2の急速な増加に貢献」

 ”この研究では、最近の急速な大気中CO2濃度の増加が、急速な経済成長と炭素集約度改善の停滞、さらに大気へ排出されたCO2を取り除く自然の吸収源の吸収比率の悪化の3つが組み合わさったものであることを示している。
人間活動からの排出を取り除いた自然の吸収源の効率は、最近50年間で低下している。
経済成長の増加に伴う人為的排出量の増加が大気中CO2の加速のドライバーであるのは確かだが、この研究は、自然の吸収源のスローダウンと炭素原単位の改善の停滞が(併せて)増加中の1/3以上寄与していることを示している。”

 特に海洋のシンクの減少が顕著だということのようです。こんなトレンドはこれまで指摘されていなかったような…
LOFraction.png

 原因としてBASは南極海周辺の風の風速が上がり海水を波立たせている効果で、深海への低温水の沈み込みが抑制?されているせい、としているようです。

 ちなみにGCPでも研究を始めたばかりだから吸収源の研究は全然進んでいないんだ、と主張していました懐疑派の方へのおみやげになりますが、こんな図も出来上がっていました。
CarbonBudget.png後日記:
RealClimateでもIs the ocean carbon sink sinking?
と題してこの発表を紹介していました。

後日記:
Surface Ocean CO2 Variability and Vulnerability Workshopより
Vulnerability session
Corinne Le Quéré によるパワーポイントのプレゼンテーションState of knowledge on the vulnerability of the oceanic CO2 sink
ここで今回の発表の裏づけを説明しているようです。

後日記:
IPSJapan記事:温暖化防止に向けて『まず行動を』(全訳記事)
の中でもこの話が紹介されています。

 比較するのが間違っているのは重々承知ですが、4日間のカリフォルニアの大火は、まるでナポレオン侵攻に対するモスクワ焦土作戦のような、戦いの局面の一つであるかのような気がします。
 米国を襲った災害という意味ではハリケーンカトリーナとの対比も盛んに行われているようですが。
posted by おぐおぐ at 02:43 | TrackBack(0) | 温暖化の科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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