2006年07月17日

だけどそれでも原発は必要じゃないbyジョージ・モンビオ

ジョージ・モンビオがガーディアン紙に書いた脱原発側の主張から抜粋をしておきます。
Thanks, But We Still Don’t Need It
「ありがと、だけどそれでも必要じゃない」


−論点のいくつかはもう有効ではないが、それでも原発は間違った技術だ−
By George Monbiot. Published in the Guardian 11th July 2006.
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”環境運動の中で諍いの種を播きたいなら原発以上にいいものを作れないだろう。
私たちは公式には今日英国政府が発表したエネルギーレビューを口をそろえて攻撃するとしても、自分たちが正しい決定をしたのかどうかを内輪で問いかけ始めれば、互いへの毒舌のいくつかは差し控えることだろう。”

”もし原発を火力発電に転換すれば、英国の年間のCO2排出量は約5100万トン(全体の8%分)増加する。”

”グリーンピースや新経済基金、持続可能な発展委員会などの団体は、私たちが原子力に舵を切らないでも2050年までにCO2排出量の60%削減という政府の目標を達成できることを示す報告書を作っている。彼らは正しいが、その目標は今や不適切になった。”

”私が9月に出そうとしている本の中では、人口の増加と炭素吸収源の将来の吸収能力低下を考慮に入れれば、2030年までに世界的に人口一人当たりの排出量を約60%削減することが必要である。もし排出を公平に分配するならば、英国では今後24年間で87%の削減が必要であるとしている。””エコロジストマガジンの昨月号では、原発建設には1400万トンのコンクリートが必要であり、大量のCO2を放出すると主張しているがコールダーホール炉の数字を見つけたところ推計の1%ほどだった。”

”世界の高品質なウラン鉱石の"確認埋蔵量"は現在の需要の40〜50年分であることから、環境保護派の中には、新しく原発を建設すればその寿命に達する前に資源が枯渇すると主張している者もいるが、彼らは今後新たな発見がないものと(誤って)仮定している。”

”私はチェルノブイリのような事故が新たな原発では起らないことも認めざるをえない。発電所の二次封じ込めと新たな安全システムは全体のメルトダウンを不可能にしている。また、私は新たな原発がテロリストの目標になりうるということも信じない。格納容器ビルは充分強固にすることができ、航空機の激突にも耐えられる。”

”しかし、まだ充分有効な論点はある。”

”今ある原発で作られた廃棄物をどうすればよいか分かっていないのに新世代の原発を建設し始めるのは奇怪で無責任なことだ。政府のアドバイザーは単にそれは埋設すべきだ、ということしか決めていない。”
”原発の解体廃棄物にどれだけ費用が掛かるか分からないのにどうして原発がいくら掛かるといえるのか?”

”政府は、原子力産業に対するなんの補助金も保証価格も今日ではないと保証してくれている。しかし大衆の安全を保証するためには、もし運転会社が破産の危機に瀕したら政府が原発やその廃棄物を苦境から救出しなければならない。”

”どんな政治的、技術的なシステムでも廃棄物の管理に必要な(超長期の)時間スケールに対応できない。”

”原発を廃止しない限り、世界は核兵器を廃絶することもできない。過去30年間に核武装をした国々、イスラエル、南アフリカ、インド、パキスタン、北朝鮮、イラク、イランは全て、原発プログラムを操作することによって達成した。自ら誓って止めないかぎり、他の国々が原子力を使う機会を拒否することはできない。”

”しかしおそらく原発に反対する一番強力な論点は、科学が要求する極端に野心的な目標を満たすためでさえ、原発は不必要であるということだろう。同様な規模の投資をエネルギー効率向上と二酸化炭素回収貯留に振り向け、また政府もすでに認めている新たな洋上風力発電を広範に開発すれば、原発プログラムよりも短期に効率的にCO2排出を削減することができるだろう。”

”私たちの反原発の主張のいくつかはもはや持ちこたえられないが、それでもいまだに頑強な論点が残っているように見える。”
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 ウランの確認埋蔵量の話では、EPRが問題なんじゃないか、という論点を買っていないところが不満です。


posted by おぐおぐ at 07:14| 核エネルギー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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