2006年04月26日

Nzクラーク首相、ピークを認めるby『南十字星通信』

リック・タナカ氏の『南十字星通信』より一部引用しておきます。http://www.the-commons.jp/rick/2006/04/were_probably_not_too_far_shor.html
(記事を見るためにはまず、ざ・こもんずへの登録が必要です。)

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クラーク首相、ピークを認める/We're probably not too far short of peak
production, if we're not already there - Helen Clark.


(18日、ピークについて記者会見するクラーク首相。http://www.scoop.co.nz/stories/HL0604/S00206.htm
より)

石油価格が高騰すると、どこの国でもマスコミは経済学者や「アナリスト」を引っぱりだし、またぞろ、お決まりの理由をあれやこれや垂れ流します。やれ、ナイジェリアの情勢不安であり、イランの「大量破壊兵器」であり(あれ、イラクだったっけ?)、そうでもなければ、ハリケーンです。

政治家も役所も、IEAなどの楽観的な予測にしがみつき、価格の高騰が一時的なものであるかのように言い繕い、国民の不安を鎮静しようとします。これまた、いつも通りのこと。

なんて思いながら、憧れの国、ニュー・ジーランドのニュースをチェックしていると。

なんと、クラーク首相、やってくれましたね。ガソリン価格の高騰の理由は「すでに生産ピークに達するか、それとも、かなり近いところにいるからだ」とはっきり発言しています。一国の首相がピークを口にするのは世界でも初めてのことではないかしら。クラーク首相の発言は歴史的です。
・・・以下略

コメント:
一国の首相が何かを認めるということは、重い行為なんだな、ということを感じるこの頃です。
温暖化問題については、英ブレア首相が、数々のタブー?を打ち破る?発言をしてきたことを思い出します。

ちなみにお隣は韓国のノムヒョン大統領が、日本人に面と向かったメッセージを発しているのも、ブログ読者の皆さんはご存知の方も多いでしょう。
(ブログ『世に倦む日日』「盧武鉉談話の正論 − 韓国は日本の右翼に妥協してはならない」

日本では、見れども見えず聞けども聞こえず、というところでしょうか。『南十字星通信』では、昨年12月からの記事の多くがピークオイル問題についてです。以下表題一覧を。

# クラーク首相、ピークを認める/We're probably not too far short of peak production, if we're not already there - Helen Clark.
# サン・フランシスコの快挙/Onya, San Franciscans!
# 下降の快感その1/the path of descent.
# 紅葉/here comes autumn.
# 石油文明のたそがれ/Twilight in the Desert【本の紹介】
# 誰でもテロリストになれる時代/an easy way to become a terror suspect.
# オイル・ピークと米軍、その2/Oil's well?
# 隠された人々/The New York Times Covers Up.
# オーストラリア、核拡散へ発進/Nukes au go go!
# メキシコのカントレル油田がピーク/ Cantarell peaks.
# 逆巻く嵐は悪魔の爪/As happy as?
# ガイアの復讐/Revenge of Gaia.
# 国の色/green and gold.
# ドラム缶の使い方/correct use of oil drum.
# パンクス・ノット・デッド/Roger is a punk rocker.
# ガマグチヨタカ/tawny frogmouth.
# 世界最大の石油会社、ピークを否定/peak denial by Exxon.
# いくつかのコメントヘの答え/on the road with...
# ゴー・ゴー・ゴア/Go go Gore.
# フットボール/my footy is not soccer.
# いままさにピーク/peak oil is with us now.
# 退学/my trial and terror
# 新刊のお知らせ/new release info
# 米軍は世界最大の石油消費者/the World's biggest user.
# 人類が直面する最大の脅威/the greatest threat facing humanity today?
# 化石燃料の創造的な使用?/creative use of fossil fuel?
# ハマス勝利の意味/A Vote for Clarity
# 風の吹くまま/Where streams of whiskey are flowing
# 民主主義の幻想/Illusion of democracy
# 近代社会は未来人を排除する/Don't send me roses.
# 気候変動はすでに手遅れなのか/Too late to act?
# 水増しされたクウェートの原油埋蔵量/Kuwait reverses its oil reserves.
# ブログ初心者の告白/confession of an untrained blogger
# 1年の計/Tabula rasa
# エネルギー下降時代の文化/culture of descent
# 緑の党、オイル・ピークを政策に/Greens take on Oil Peak
# 捕鯨船、故意にグリーンピース船に衝突?/Down among the dead whales.
# 亜太パートナーシップは「時間の浪費」/Real waste of time, mate.
# 第二の石油時代の幕開け/the dawn of the Second Age of Oil
# オイル・ピークに関し米議会で公聴会/Oil Peak vs the Congress
# いまだに少数民族を抱えることのできない悲劇的な大国/Kuidas laeb?
# ずくなしのごた息子、新年の戯言/Head uut aastat!
# 狂牛病時代/Not very NAIS
# Mよ、安らかに/Lamentate on Christmas
# 核サイクルへ加速するオーストラリア/Welcome to the new clear daze!
# 歯なしのはなしとシェイン・マガウアン/Pogue Mahone
# 映画『ルート181』の関西初上映(京都・大阪)/Route181 in Kyoto and Osaka
# バヌヌを即刻解放せよ/Free Vanunu now!
# 経済プ-ムの背景と家の自作ブーム/OECD report on housing
# ピーク以後の生き方/what solution?
# ドナ・マルハーンらのパイン・ギャップ市民査察/Pine Gap and PG
# 古タイヤで家をたてる、その2。A tyred old house #2.
# オイル・ピークに対応しエネルギー政策変更の兆し?/Review of energy policy
in the US?
# 古タイヤで家を建てる/a tyred old house
# 変わった形の雲/chemtrail?
# Wild world
# Palestine weekend
# Crude designs
# 東チモール、1975年の嘘、隠ぺい、もみ消し工作Lies, cover-ups and
hush-ups in East Timor, 1975
# Eternally yours
# ハッピー・オイル・ピーク・デイ!?/Happy Oil Peak Day!?
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●後日記:
参考に、4/22にあった、G7先進国財務省・中央銀行総裁会合についての国内各紙社説の中から原油高騰について触れた箇所を紹介しておきます。「またぞろ、お決まりの理由(ritaさん)」ばかりのようですね。

京都新聞:原油高とG7  有効な対策打ち出せず
http://www.kyoto-np.co.jp/info/syasetsu/20060423_2.html

先進七カ国財務相・中央銀行総裁会議(G7)は産油国に対し速やかに増産態勢を整えるよう要請する声明を出した。
 原油高の長期化が世界経済に冷や水を浴びせるとの懸念からだ。ただ産油国の増産余力には限界があり、一本調子の相場上昇を抑える即効薬が見当たらない。
 G7は、これまでも原油増産や消費国に需要抑制などを求めるメッセージを発信してきた。しかし、その効果は薄かった。もどかしい限りだ。
 今回の価格高騰は、主要産油国であるイランの核開発問題や、ナイジェリアの反政府勢力による石油施設攻撃といった政情不安が主因である。
 中国やインドなどの旺盛な石油需要も背景にある。国際的な投機マネーが金利上昇による国債相場の下落を嫌って、石油市場に流れている点も見逃せない。
・・・
 産油国のベネズエラなどは原油の生産量を公表していない。中国やインドなどでは消費データが不十分だ。
 埋蔵量や生産量、消費量が正確でなければ、投機筋の思惑は排除できず、市場の安定につながらない。石油情報の透明性の確保は喫緊の課題である。
 産油国には、石油を戦略物資として国家管理に置く「資源ナショナリズム」が高まっている時でもある。産油国と消費国との対話の重要性が増している。
 二十三日からカタールで七十カ国が参加する「国際エネルギーフォーラム」、続いて石油輸出国機構(OPEC)の非公式閣僚会合を開く。注視したい。


4月23日付・読売社説(2)
 [G7]「変わる潮目に危機感は共有した」
http://www.yomiuri.co.jp/editorial/news/20060422ig91.htm
 最近の原油高騰は、イランの核開発問題や投機資金の流入が背景にある。需給調整だけでは解決しにくい。

 声明は、産油国と消費国の対話を通じて、石油市場の透明性を高めることや、油田開発など産油国の増産投資の拡大、消費国の省エネの重要性を強調した。適切な提案だが、原油高騰を短期間で抑制するには力不足だろう。


朝日:G7 処方箋を生かせるか
http://www.asahi.com/paper/editorial20060423.html#syasetu2
 このうち石油問題では、産油国と消費国との間で対話を進めるとともに、開発から精製までの各分野への投資を促している。

 生産や消費、在庫についてのデータを公表しあうことで市場の透明性が高まれば、投機的な動きを抑えることが期待できる。また、中国などの需要増にこたえるには、原油の生産を伸ばしたうえで、精製の効率を高めることが欠かせない。


日経:社説2 成長維持へ改革促すG7文書(4/23)
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20060422MS3M2200D22042006.html
G7会議では当面の最大リスクとして連日最高値を更新する原油価格の動向が焦点になった。共同声明では「原油高にもかかわらずインフレは抑制されている」という認識を示し、需給緩和のために産油国に増産投資を促した。

産経:【主張】G7 国際協調体制の再構築を
http://www.sankei.co.jp/news/060421/morning/editoria.htm

 とはいえ、こんどのG7会合では、当面の世界経済、景気回復への「二大リスク」とされる原油相場の高騰と長期金利の「速すぎる」(谷垣禎一財務相)上昇に対し、適切なメッセージを打ち出すことが求められる。

 それに失敗すれば、投機筋に引っ張られる形で急騰を続ける原油など商品相場の安定化は望めないし、景気の減速・腰折れ、インフレ、新興市場国を中心とした資金調達困難化などの事態を招きかねないからである。

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 ところで、米国の石油産業が原油精製プラントの設備投資を永らくしていない、という事実を一番素直に解釈すれば、それは彼らが社内的には「ピークオイル」を認識しているので現有設備が将来過剰設備になると見越しているからだ、というものでしょう。どうしてそういう見方にならないんでしょうね。


posted by おぐおぐ at 02:27| ピークオイル | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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