2005年12月07日

新しい科学小話二つ

 あたかもCOP/MOP1を待っていたかのように気候変動の目新しいストーリーが出てきています。
一つ一つをじっくり考えられないくらいパニクッてきます。
いったいどうやったらこの小さなストーリーの波を整理できるんでしょう。

1.
森林のアルベド効果はプラス
Growing trees may not help cool the Earth: study
 温帯の木は裸地を被覆してアルベド(太陽光の反射率)を低くする要因が効くため植林をしてCO2を吸収させても正味で考えると温暖化対策にならない、との研究。米国地球物理学会での発表より。Study: Forests could worsen global warming

 IPCCの第三次報告書の中でもすでに土地利用変化(森林減少)によるアルベド変化が冷却側の効果を持つものとして記述されていましたから、その逆向きの土地利用変化に温暖化の効果があること自体は知られていましたが、その規模は現在の吸収源に頼ってもよいというキョウト議定書のストーリーを覆してしまうものだということは初めて出てきた話かと思います。

 特に現在森林が復活しつつあり、吸収源として勘定されつつある米国などの温帯地域の森林の場合に当てはまるようで、ああこれはもうなんてこった…。森林が減少している中国あたりの方がむしろ温暖化対策になっているのかも。

後日記:
ローレンス・リバモア国立研究所の発表
”Models show growing more forests in temperate regions could contribute to global warming”
というのがありました。
2.
雪のない地球のアルベド効果もプラス
Warming effect in a world without snow

Scientist measures role of science's coolest player: The snow
北極の海氷が夏季に融けてしまうのなら、雪も残らないのでは?じゃあ、ということで雪の積もっていない気候モデルの研究が行われたということです。
 この研究はまだ初期のもののようですが、それでも永久凍土の面積は逆に増えるなど、目新しい知見が得られているようです。


  他の記事 の一文に曰く、
”If the world were run by scientists, by the time the United Nations Conference on Climate Change in Montreal ends on Friday we would have global agreement to cut greenhouse gas emissions by 25 or 30 per cent in the follow-on period to the Kyoto agreement, which expires in 2012.

But it won't happen: The Bush blockade …”

 もし(図書館の司書ではなくて)科学者が世界を統治していたら、モントリオールの各国代表団はキョウトの次期目標を25から30%削減で首尾よく交渉をまとめて(さっさと国に帰れるだろう)、という書き出しを書いています。
ほんとに政治家はこういう場面で科学者に全権委任してしまってくれないものでしょうか?
今日、7から9(あるいは1日くらい延ばして10)日までは閣僚級の会合が行われます。

 各国NGOとも、最後のロビー活動に走り回っていることでしょう。


トラックバックをいただきました。
http://blog.livedoor.jp/y0780121/archives/50042927.html
http://blog.livedoor.jp/fuki28/archives/70673.html


posted by おぐおぐ at 16:36| 気候カタストロフィ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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