2005年07月21日

「異常気象、世界に影響・穀物や原油に打撃」in日経新聞

週初めの7月18日に日経新聞の1面に異常気象の記事が大きく地図付きで出ていたよ、という話を聞きました。

「異常気象、世界に影響・穀物や原油に打撃」
このWebに載っている文章は記事全体のほんの一部分なんでしょう。

 アメリカの穀物が干ばつで打撃というのは本当でしょうか。
ここ数年の干ばつの度合いをホームページ「米国干ばつモニター」で時折り覗いていましたが、今年がことさらひどい年のようには見えないのですが。 もしかすると、広い北米大陸のあちこちで地域を変えて干ばつが続いており、一部の狭い州だけ6年間干ばつ続きだ、ということかもしれません。

 と思ってホームページを見ていると、1999年以降の年間の干ばつ状況のアニメーションのページがありました。
 これを見る限りずっとひどい状況が続いている、ということでした

 以前『地球白書』で読んだところによりますと、米国の中西部の穀倉地帯では穀物生産のための水資源は地下深くの帯水層からくみ上げて使っているということでした。
ワールドウォッチジャパンの各種報告ページ
 ですからたとえ6年間干ばつが広い面積で続いていても、地下水をくみ出すことができている間は生産減のような大きな悪影響は当面現れないでしょう。

 しかしその農業生産が継続することが、より地下水資源の枯渇を早めるという形の累積効果で、将来の干ばつ時の大減産を準備しているのが今の期間なのではないでしょうか。
 つまり(将来は温暖化により干ばつや大雨などの異常気象が激化することが予想されるわけですが)、たとえ同じ規模の干ばつでも、近い将来ひどい食糧供給の悪化を及ぼさないと多寡をくくっていては痛い目を見ることになります。

 おりしも、中国が大きく経済成長を遂げた上で、大食料輸入国として米国の穀物への依存構造を作り始めています。
 現在日本は食料自給率40%ほどということで食料を輸入に頼っていますが、アメリカの穀物生産に頼りきれない食の安全保障を、これから温暖化の悪影響が現れてくる中で探っていかないといけないことになります。

追記:グーグルで検索していると、いくつか面白い、農業と温暖化関係の情報のページがありましたので紹介しておきます。

●東京穀物市況調査会というところの日本語版ニュースには、アメリカ中西部の大豆やコーンの状況をフォローしている記事がいろいろありました。アメリカでも州の状況によっていろいろ違うということ、まだ高騰予測一辺倒といった状況ではないことが読み取れます。
 ここのニュースの2001年からのアーカイブには、「世界の穀物気象情報」、「米国農務省発表の天候情報」、「大気汚染が雲の雨形成に影響(日米共同調査) 」、「地球温暖化が作物栽培地域移動の原因になる 」といった内容が満載です。
2003年夏の欧州熱波によるEUの穀物輸出禁止措置といった世界の市場の反応も分かるようです。日本語資料としてはありがたいものかと。

●農業情報研究所(北林氏の個人ページ) 「欧州委、干ばつによるEU作物生産減少を予測 イベリア半島は過去30年で最悪」といった記事があります。このページでも21世紀に入ってからの記事をアーカイブとして残しており読み応えがあります。


posted by おぐおぐ at 01:13| 異常気象 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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