2008年01月14日

「気候変動に関するサンタバーバラ・コンセンサス」

「気候変動に関するサンタバーバラ・コンセンサス」
The Santa Barbara Consensus on Climate Change
http://www.californiagreensolutions.com/cgi-bin/gt/tpl.h,content=1540

 昨年11月に「カリフォルニアと欧州の気候変動に関する対話:ポルトガルEU議長期の環大西洋イニシアティブ」という会合がカリフォルニア州サンタバーバラで開催され、表記のコンセンサス文書が採択されたということです。

情報源はこちら。
To beat climate change, breaking the mold isn't enough
http://www.sfgate.com/cgi-bin/article.cgi?f=/c/a/2008/01/13/EDUPUDBAO.DTL

 以下、本文を仮訳したものを貼り付けておきます。

−−−
「気候変動に関するサンタバーバラ・コンセンサス」続きを読む


posted by おぐおぐ at 02:03 | TrackBack(0) | 温暖化の政治・動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月12日

私たちの世界が燃えつきる前に-モンビオのHEAT本

 この本を買って読み始めています。 温暖化対策のために2030年の英国での温室効果ガス排出90%削減を訴えて具体策を考察しています。これからの温暖化対策の政策を議論するに際して必読の書の一つでしょう。

 温暖化対策と両立できる工業文明という観点から多くの分野での具体的な対策を実際に比較検討した、温暖化の緩和策についてのまとまった本となっています。

”本書では、炭素排出の九〇パーセント削減を達成する最も痛みの少ない方法を工夫しようと思っている。それは私たちが快適さや繁栄そして安らぎを求めることと、他の人々の快適さや繁栄そして安らぎを破壊しないために、私たちが自ら課さねばならない制約との調和を試みることである。”

地球を冷ませ!―私たちの世界が燃えつきる前に (いのちと環境ライブラリー)
出版社/メーカー:日本教文社
価格:¥ 2,000
ISBN/ASIN:4531015541
Rating:★★★★


【目次】
序章−善意の「他人まかせ」
第1章 ファウストの契約
第2章 産業界の拒絶反応
第3章 「炭素排出」という自由の配給
第4章 すべての住宅を断熱せよ
第5章 電気は消さずに炭素排出を削減する
第6章 再生可能エネルギーでどのくらいエネルギーを供給できるか?
第7章 エネルギー・インターネット
第8章 新交通システム
第9章 ラブ・マイルズ 人間は飛行機に乗り続けられるのか
第10章 ショッピングとセメント産業の転換
第11章 終末を遠ざける
謝辞
訳者あとがき続きを読む
posted by おぐおぐ at 21:25 | TrackBack(0) | 温暖化の政治学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

バイオ燃料についてのパブリックコメントを送りました

 バイオ燃料(E3、ETBE、BDF)関連のパブコメを作りました。
意見募集中案件詳細はこちら

 今日が締め切りのものでしたので、いろいろ考えて、結局、回り道をしている余裕はもうないだろうということで、E3、ETBEの取り組みを否定することにしました。

−−−
 総合資源エネルギー調査会石油分科会次世代燃料・石,油政策に関する小委員会中間とりまとめ(バイオ燃料の今後のあり方につい,て)に対する意見

経済産業省資源エネルギー庁資源・燃料部政策課 パブリックコメント担当 宛

[御意見]
・該当箇所(どの部分についての意見か、該当箇所が分かるように明記して下さい。)
1.はじめに
(現下のバイオ燃料導入に向けた取組)

・意見内容

 地球温暖化問題は、自動車文明が維持可能かどうか、が問われるほどの大幅な燃料消費削減を必要とする問題であるという認識に欠けている。

 仮に目先の京都議定書の目標達成をめざすためとしても、費用対効果が悪すぎるため、現下のバイオ燃料導入に向けた取組の推進は時間と政治的な資源の無駄である。
より費用対効果も高く即効性の見込める各種交通政策に対策の重点を移すべきであり、その旨を明確にするため、最大限3%の削減しか期待できないため政策的な措置を実施しないと方針転換を明言すべき。

・理由(可能であれば、根拠となる出典等を添付又は併記して下さい。)

 温暖化対策を劇的に強化しなければならないことは、例えば、

「ワシントンポスト紙でビル・マッキベンが350ppmを力説」
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/12357.html
の中で、直ちに20年程度の大幅な吸収源過剰状態を起こすとにより大気中のCO2濃度をオーバーシュートから安定化濃度まで引き戻す必要があることが示されている。

 このハンセン博士の懸念の概要はこちらを参照のこと。
「NASAハンセン博士のNHK番組での発言録」
http://www.janjanblog.jp/user/stopglobalwarming/stopglobalwarming/12475.html

 「カーボンニュートラル」を実現するだけでは、このレベルの対策で求められているいわばカーボンマイナスは実現不可能であり、ましてや消費するガソリン全体の内のわずか3%しかカーボンニュートラルにできないのではおよそ5年以上先に継続する意味がない。
 バイオエタノールを実用化する意思があるのであれば、E85ないしE100の自動車のみが走る社会を実現させるべきであるが、その場合にはE3ないしETBEのインフラ整備を一旦行うことは二重投資の無駄でもあり、更なる移行への妨げともなるおそれがある。

−−−続きを読む
posted by おぐおぐ at 13:49 | TrackBack(0) | バイオ燃料 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月08日

ニュース短信その11

この短信の表題一覧。

・11/06ヒラリークリントン候補、ポスト2012の交渉に前向き
・11/11オーストラリア総選挙前に全国で反温暖化デモを開催
・11/11 11/24、25京都で気候ネットワークの9回目全国集会&11/20全国消費者大会環境分科会
・11/12NHKBS1で今週は「きょうの世界」で温暖化の5回連続特集
・11/20ブッシュ米大統領の「最後の盟友」ハワード氏退陣か?
・11/20ブラウン英首相、2050年80%削減も法制化検討と語る
・11/22ケビン・ラッドはバリ会合に参加できるか
・11/24ハワード氏は落選か?豪労働党勝利を祝う
・11/29ジョージ・モンビオの新刊「地球を冷ませ(Heat)」
・11/30プレスリリース 国連開発計画(UNDP)東京事務所
・12/3バリ会合の紹介はブログ「京都議定書の次のステップは何だろう」でやります
・12/4ウェルカム、京都メンバーへ 豪のケビンラッド新首相はバリ会合初日に京都議定書を批准し、目標達成のために努力が必要と警告
・12/11アル・ゴアとIPCCのノーベル平和賞授賞式
・12/11ゴアからCOP13へのメッセージ
・12/15ジョージ・モンビオの「Rigged奇計」
・12/20「温「断」化ニュース」改め「日刊温暖化新聞」発足
・12/26バリロードマップ合意を受けての福山議員質疑
・2008/1/1京都議定書第一約束期間(5年間)が始まる
・1/8IPCC初代議長バート・ボリン氏への弔辞

−−−

●IPCC初代議長バート・ボーリン氏への弔辞
 Ban Ki-moon On Death Of Climate Change Scientist
 パンギムン国連事務総長が弔辞を述べています。
”Mr. Ban commended Professor Bolin's "immeasurable contribution, not only in being one of the first to recognize the consequences of increasing emissions of greenhouse gases decades ago, but also in alerting the world to what was required by Governments to protect our planet from the impact."”
”(UNFCCC事務局長の)デブア氏 は、1997年の京都議定書を採択するに到る交渉の開始につながった、IPCCの第一次、第二次評価報告書をボーリン教授が準備した業績について語った。
 「ボーリン教授は1988年から1998年までIPCCの初代議長を務め、気候変動によってもたらされる危険について良く伝えた」とデブア氏は強調した。「著名な組織家でかつ指導者として、彼は科学者と政治家との間の非常に重要なリンクを作るための助けとなった」と。”
 ご冥福を祈ります。

つづく続きを読む
posted by おぐおぐ at 12:59 | TrackBack(0) | ニュース短信 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月07日

あなたにとってのキョウトの宿題がパブコメ2件になっています

(初出12月27日)
二つの宿題=パブリックコメントは、あなたの冬休みの宿題です。

 京都議定書の第一約束期間はあと6日後の2008年1月1日から始まり、2012年12月31日までの5年間続きます。

 この期間に先進国は全体として1990年レベルから5%以上の削減を行うことを公約しました。
そして日本政府は第一約束期間の平均として1990年レベルから6%全温室効果ガスの排出量を削減することを京都・宝ヶ池の国際会議場で誓いました。

 2001年春に米国のブッシュ新政権が京都議定書からの離脱を発表した時、日本の衆参の国会議員は米国を引き戻そうと、日本は京都議定書を率先して批准する旨の国会決議を全会一致で採択しました。

 2001年の2回の国際交渉の流れの中で、あれやこれやの抜け穴も作られました。日本政府がこれがなければ批准できない、とごねたための抜け穴としては、森林吸収源で日本には最大3.8%分を認めるとするへんな合意が作られました。
 それでも米国が離脱したからには日本政府も離脱すべきだと、唾棄すべき議論も財界の一部にはありましたが、結局日本政府は小泉政権の下、2002年に京都議定書を批准しました。

 さはさりながら、98年、2000年、2001年、2002年、2005年、2007年と度重なる国内施策の見直しが行われる度に、財界の温暖化対策に対する抵抗とその意を受けた経済産業省の反対によって、ブッシュ政権の国内施策と同じ、産業界の「自主」行動計画にのみ頼るという無策が続いています。
 経済的手法の目玉といえる炭素税についての環境省の研究は1993年頃から延々と続いてきましたが、いまなお将来の検討課題のままです。
 国内排出枠取引についても、京都議定書の国単位のキャップ&トレードの構造を、国内にそのままブレークダウンする一番素直な手法であるにも関わらず、一人日本政府のみが、背を向けています。(先日バリCOP13の初日に初めて京都議定書を批准したオーストラリアのラッド新政権は、早速国内排出権取引に向かって進んでいるにも関わらずです。)
 この毎回見送り三振の、政府の無策は一体どうしたことでしょう。

 さて、今回が第一約束期間に入る前の最後の見直しとなります。鴨下環境大臣はまだまだこれから毎年(早期に)見直しをするような答弁を福山議員に対してしていました(*1)が、それはつまりこのまま見送り三振を2012年が終わるまで5回繰り返す結果に終わるということくらい、分かりそうなものです。

●「京都議定書目標達成計画の評価・見直しに関する最終報告(案)」に対する意見の募集について(お知らせ)
  締め切りは1月25日(金)です。
http://www.env.go.jp/press/press.php?serial=9208

最終報告(案)の案文はこちら


 もう一つ大事なパブコメがすでに募集中となっていました。ポスト2012(注:「ポスト京都」→「次期枠組」と読み替えてください。)のための国内の指針を決めるものであり、かつ洞爺湖サミットに向けた日本の今後の姿勢を表明するもの、いわばキョウトの宿題ではないでしょうか。

「低炭素社会づくりに向けて」へのご意見を募集します。
 締め切りは平成20年1月7日(月)【必着】
本当に冬休みの宿題です。
意見募集の対象:
低炭素社会づくりに向けて [PDF 1,226KB]

 ヤレヤレ、2050年になっても日本は石油を使っているんでしょうか?そんな石油はどこにあるんでしょう?
 「脱」炭素社会に早急に向かわない限り私たちが向かい合うことになる苦境は、すでにこの原油高騰と食糧高騰が(前触れとして)見えているのではないですか?

*1:12月25日答弁
−−−
鴨下大臣
 今の段階ではですね、目達計画の改訂版についてはそれぞれ各省、それから産業界も詰めているですね、大変な努力をして深堀りをしていただいたわけですから、まあ私どもはそれに沿って、粛々と進めていくということこれが原則であります。ただ、いま委員おっしゃったようなこと、あるいはですね、まあジャーナリズムもまあ含めてご批判があることも重々分かっておりますし、それから両論併記でまあ、ペンディングになっている項目もございます。
こういうようなことも含めてですね、我々は今環境省の中では、少し進んで上手くいかなければもう一度更に見直そう、とこういうようなことでですね、アセスメントとチェックとそしてフィードバックをする、こういうような仕組みをいかに早め早めにやっていくかと、こういうようなことをですね、この中に入れられないかとこういうことも考えておりますので、今せっかくまとめてくださったところで、これからパブコメにかけるところでありますから、いろんな意見は伺いたいと思いますけれども、現在のところで一応それなりの目達計画を達成できるというところまで積算はされているわけでありますから、これを更にですね、実効あるものにしていくのが私たちの役目だとこういう風に思っております。
−−−続きを読む
posted by おぐおぐ at 17:55 | TrackBack(1) | 温暖化の政治・動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月06日

注目の社説その4

 各紙の社説を紹介します。

●日経:社説 世界を唸らせる環境外交の構想力を・低炭素社会への道(1/8)
http://www.nikkei.co.jp/news/shasetsu/20080107AS1K2800307012008.html

 2008年は地球温暖化対策での日本の外交力が試される年となる。自国の利益を守るだけの姿勢を見透かされれば、国際社会での発言力は弱まってしまう。世界が納得する政策協調の枠組みを、説得力を持って語らなければならない。

 福田康夫首相にはその準備ができているか。7月の主要国首脳会議(サミット)は北海道の洞爺湖で開かれる。議長国として日本が世界に存在感を示す大舞台である。

途上国と先進国を結べ

 福田首相が出席を検討している1月下旬のスイスでの世界経済フォーラム(ダボス会議)が最初の関門となる。京都議定書の次の枠組みづくりを目指す、日本の意志を示さなくてはならない。世界は厳しい目で日本の外交手腕を見極める構えだ。それは試練であると同時に、日本の国際貢献を印象づける好機でもある。

 サミット議長国の責任は重い。世界一の温暖化ガスの排出国である米国は、排出削減の義務的な数値目標に抵抗している。2位の中国は「途上国」の立場から、約束を伴う行動には腰が重い。一方、欧州連合(EU)は削減目標を誇示するように掲げ、主導権の掌握に意欲満々だ。

 こうしたにらみ合いの構図をただ眺めているだけでは、議長国の名が泣く。世界貿易機関(WTO)の多角的通商交渉(ドーハ・ラウンド)と同様に、多国間外交では「静かに待つ」戦略は通用しない。他国に先駆けて具体案を打ち出し、主導権と発言力を確保する必要がある。

 「ポスト京都」(注:「ポスト京都」→「次期枠組」と読み替えてください。)に向けて日本が備えるべき外交力の第一の要素は制度を構想する力だ。各国を唸(うな)らせ、うなずかせるような温暖化防止の仕組みを日本案として提示したい。洞爺湖サミットは、中国を代表とする途上国と米国が参加する新しい枠組みを築く基礎工事となる。

 そのためには諸外国に勝る日本の特質を生かした構想を練るべきだ。産業界が蓄積してきた省エネ技術や各国より高いエネルギー効率が重要な鍵となるのは間違いない。

 例えば排出権取引の公平性を確保するために、企業の省エネ努力を反映するような売買の基準を提案してはどうか。省エネが進んだ日本だからこそできる提案であるはずだ。これまで日本は排出削減の国別数値目標や排出権取引に消極的だったが、エネルギー効率が高い点など日本と共通項が多いドイツと連携して新提案を共同提出してもよい。積極的に打って出る戦略を採るべきだ。

 途上国については先進国と目標設定で差異をつけ、省エネ目標を導入するのも一案だろう。アジアの仲間である中国を説得するのは日本の責務と考えるべきだ。英国のブレア前首相は一昨年、ブッシュ米大統領の頭越しでカリフォルニア州のシュワルツェネッガー知事と直接会談し温暖化対策で連携した。福田首相の積極的な首脳外交を期待したい。

 国際交渉の戦略に長じた欧州に学ぶべき点は多い。英国では97年に英産業連盟会長だったマーシャル卿が音頭を取り、いち早く環境税や排出権取引のアイデアを練った。06年には元世界銀行主席エコノミストの英国のスターン卿が地球温暖化の経済への影響を詳細に分析し、英政府に報告書を提出した。その研究成果は現在のポスト京都の議論にも、少なからぬ影響を与えている。

 メルケル独首相は昨年6月のハイリゲンダム・サミットで、ブレア前英首相と二人三脚を組んでブッシュ米大統領を説得し、主要国が一丸となって温暖化防止に取り組む首脳声明をまとめ上げた。制度設計の構想力だけでなく、首脳が自らの政治判断で機動的に動く。その意思決定の速さと躍動感こそ、EUの国際的な発言力の源泉といえる。

強力なEUの発信力

 工業基準や企業会計などでEU発の「国際標準」が増えている。ポスト京都(注:「ポスト京都」→「次期枠組」と読み替えてください。)の議論もEUが流れを生み出そうとしている。EUの戦略に沿った制度が完全とはいえないが、批判するだけの姿勢は建設的ではない。

 米国では今年11月の大統領選で政権が交代する可能性がある。京都議定書を離脱した同国の環境政策は大きく方向転換するとみておくべきだろう。直後の 12月にポーランドで開く国連気候変動枠組み条約締約国会議(COP14)で利害をぶつけ合い、翌09年末のデンマークの会議(COP15)で決着する。 2年間の環境外交を構想する必要がある。

 ポスト京都(注:「ポスト京都」→「次期枠組」と読み替えてください。)の日本案の策定は、これまで経済官庁が主導してきた。官僚任せでは大局的判断を誤る恐れがある。福田首相は、米大統領選や中国の経済成長の行方など今後2年間の世界情勢の変化を念頭に置き、自らの判断で行動すべきだ。

 環境外交は政治の仕事である。続きを読む
posted by おぐおぐ at 19:27 | TrackBack(1) | 温暖化の政治・動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

NASAハンセン博士のNHK番組での発言録

NHKの正月番組の一部を再紹介しておきます。
(再放送の予定があるようです。
<再放送>
総合 1月14日(祝・月)午後1:05〜2:05(近畿地方を除く)
BS1(ロングバージョン) 1月20日(日)午後7:10〜9:00(N中断あり)
ということで、1/20のPM7:10〜8:00がこの第1部です。 )


●1月2日(水)22:10-23:00、(及び 3日(木)10:10-11:00) いずれも NHK衛星第一
BS特集 未来への提言スペシャル「地球温暖化に挑む」。
 ”人類最大の課題「地球温暖化」。ノーベル平和賞を受賞した国連IPCC(気候変動に関する政府間パネル)は、ことし報告書をまとめ、世界の科学者の総意として、温暖化の原因は人間の活動が生み出す温室効果ガスだとほぼ断定。このまま何の対策も講じないでいると、21世紀末、気温は最大で6.4度も上昇し、生態系に大打撃が生じると警告した。日本で洞爺湖サミットが開かれる2008年の年始にあたり、「未来への提言」のスペシャルバージョンとして、地球温暖化に挑む世界のキーパーソンからのメッセージを特集する。

[第一部] ジェームス・ハンセン博士。
 NASAゴダード宇宙研究所の所長を務めるハンセン博士は、1980年代から地球温暖化を指摘してきた温暖化研究の権威的存在。北極海の氷の面積がこの夏、過去最小となるなど、IPCCの報告書のペースよりも温暖化が加速しているとして警鐘を鳴らしている。温暖化研究の最新の状況や、地球の危機にどう立ち向かうべきか、じっくりと聞く。【聞き手】毛利衛。”

 ハンセンへのインタビューは、グリーンランドと西南極氷床のダイナミックな崩壊というティッピングポイントの警告を紹介する良いものだったとはいえます。

 さらにNASAのこれまでの研究に焦点を当てた、詳しい紹介になっています。ハンセンを取り上げて特集を作るとはさすがNHKさん、論争のポイントを押さえていますね。
 ただ温暖化対策としてすべきことについての議論では、残念ながら、ハンセンがピークオイル時代を認識していることを紹介しそこねていました(もしピークオイル問題がなかったならハンセンの提案する石炭モラトリアム対策だけでは十分な対策にならないことはすぐわかるでしょうに)。
 結果として、視聴者にとってはたんなる科学者の微温的な対策提言として受け取られたのではないか、ということが心配です。ピークオイル問題というのがあるので、石油の使いすぎについては心配しすぎなくても良いから、石炭を先回りして規制する合意を作り上げるのだ、というのが彼の主張の流れなんですよ。
 この点ではマスコミのピークオイル嫌悪症が、世論をミスリードする問題になりつつあるのではないでしょうか。

(注:現在YouTubeからは削除されています。)

以下、部分的なテープ起しを貼り付けておきます。

−−−
毛利
 温暖化の現状の理解をどう捉えていますか。

ハンセン
「私は地球の危機、非常事態と考えています。
今起きているごとはあまり目に見えないので、理解しにくいかもしれませんが。
数十年前に比べて違う。
まだ大きな変化には見えないですが、大問題。
危険なのは、このままたまり続けると取り返しのつかない変化を起こしてしまうということ。」

毛利
 それは科学者のコミュニティで理解されていることでしょうか。

ハンセン
「本当に理解するには容易なことではありません。
深刻さを理解するためにはきわめて多くの情報が必要です。」

 最初は金星の大気を解析するための気候モデルから初めて、地球でも同じ現象が起きていることから研究を始めた。

 81年に最初のモデル発表をサイエンス誌に。
 88年、ハンセンの米連邦議会証言 30年後の予測が可能となっていた。

 その後、人為的温暖化が原因かどうかについて長く論争が続きました、が観測データの集積によって予測の精度が上がり、昨年IPCCは第4次報告書でほぼ断定しました。

ハンセン
「20年経った今、我々が予測したとおりに温暖化が起こっています。
時が経つにつれて証拠はますます増えています。」

NASAではアースオブザービングシステムで膨大なデータを集めています。

2300年までの温暖化予測に取り組んでいる。

2100年までの予測では、地球の平均気温は2.7℃、現在よりも上昇すると予測。

ハンセン
「私はよくこんな質問を受けます。長い時代、気候は大きくちがう。今の変化など小さいものではないですか。と
人間の文明が始まってから、まだ数千年しか経っていないのです。
氷河期のはざ間の安定した気候、海面も安定した中ではぐくんできた。
地球上の全ての生き物は、この気候に適応してきた。
過去の気候の大変動では90%の生物種が絶滅したこともあります。
地球の平均気温が、今よりわずか1℃から2℃上がっただけで全く違った惑星になり、多くの生物が絶滅してしまうでしょう。

 人間はどうにかしてこの大規模な気候変動を生き延びられるでしょう。でも他の多くの生物は死んでしまいます。そして生き残った人間も大きな被害を受けて、今よりずっと貧しくなってしまうでしょう。
 危機を回避するために残された時間はあまりありません。なぜなら、すでに大気中にたまっている温室効果ガスだけでもあと0.5度の気温上昇を引き起こしてしまうからです。これ以上の温暖化を抑えるためには、後数年以内に、これまでとは全く違った道を歩まなければならないのです。」続きを読む
posted by おぐおぐ at 12:12 | TrackBack(3) | 気候カタストロフィ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年01月04日

テレ朝も温暖化の長編番組を

●テレビ朝日では今晩7時から4時間10分?のぶち抜きの番組で温暖化の特集をやるそうです。
「地球危機2008」

 4日にしたのは、正月のめでたい席にはふさわしくない映像だという考えがあるのでしょうか?

ーーー匿名希望?の方からの情報では、
●1月6日(日)10時から放送のテレビ朝日・サンデープロジェクトは、
「地球環境スペシャル」と題して、
・地球温暖化の日本への影響は?
・京都議定書の問題点は?
・日本は6%+7.7%(2005年確定値)=13.7%をどうやって減らすか?
・キャップ&トレード、環境税(炭素税)の是非?
・COP13の評価?
・洞爺湖サミットで日本が「単なる調整役の議長」を超える働きをするにはどうしたら良いか?
・CO2の大幅削減に向けて国ができることは?
・   〃        地方自治体ができることは?
・国民の環境意識を高めるためには何が必要か?
などについて、以下のパネリストがディスカッションを行う予定です。

鴨下環境大臣
塩崎元官房長官
福山哲郎民主党参議院議員
嘉田由紀子滋賀県知事
月尾嘉男東京大学名誉教授
桝本晃章東京電力顧問(元経団連地球環境部会長)
ーーー
 とのこと。
HPより
−−−
徹底討論!「地球環境スペシャル」

氷河を溶かし、海面を上げ、砂漠を増やし、極端な気象を生み出す地球温暖化。
便利さ、豊かさ、快適さを求めてきた人間がその代償として引き起こした現象だ。
「地球が危ない」と科学者たちは警告する。

しかし、温暖化防止を巡っては各国の思惑がぶつかっている。
激しい主導権争いをし始めたEUとアメリカ、CO2の削減義務を拒否する中国、日本は調整役に徹する構えだが果たしてそれで良いのだろうか?
世界最高水準の環境技術を如何にうまく世界に売込むか?
環境技術を軸に日本再生ができないか?
7月に温暖化防止をテーマとした洞爺湖サミットが行われる今年こそ日本が腰をすえて「環境問題」と向き合う時だ。    

サンデープロジェクトでは今年環境問題にこだわっていきたい。
きょうはその第一回温暖化防止の表と裏をとことん議論する。
−−−

 今年のG8サミットシフトは、地球温暖化問題だ、と各局が決め打ちしている雰囲気がありますね。

 今朝は小池元環境大臣もフジテレビ系列の番組でクールビズの宣伝をしていましたから、塩崎恭久元官房長官も温暖化問題を機に再チャレンジを図っているのかな?

 塩崎議員はたまたまSGWが地元在住なので、2001年のブッシュの京都議定書離脱騒ぎの時には外交族だった氏を議員事務所に訪ねてお話をさせていただいたことがありました。
(あー、ダメダメだ期待できない人だ、とその時は思ったものでしたが・・・「不都合な真実」を見て態度を変えたという話も聞きます。)続きを読む
posted by おぐおぐ at 17:09 | TrackBack(1) | 温暖化の政治・動向 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。